前回、上白糖とグラニュー糖でカルメ焼きを作って
茶色の着色は、上白糖に含まれるブドウ糖や果糖と卵白中のタンパク質が糖化する
ことによるものではないかと推定しました。


とは言え、砂糖を煮詰めるとカラメル化によって茶色くなることは
誰でも経験していることであり、説明不十分と思いました。


そこで、追加実験をしてみました。ビックリマーク


準備したものは前回 と同じですが、加熱時間(温度)を変えてみました。
加熱時間は2分間にしました。
前回より1分間延ばすことで、融解液の温度は150℃を超えます。


糖化は老化! de アンチエイジング-カルメ焼き-2


この写真は左側から、
グラニュー糖(2分加熱)、グラニュー糖(1分加熱)、上白糖(1分加熱)です。
グラニュー糖の1分加熱(中央)では白く仕上がっています。
一方、グラニュー糖の2分加熱(左側)は、上白糖(右側)より茶色く仕上がっています。


2分間加熱したグラニュー糖の融解液温度は150℃を越えていました。
この時点で融解液は既に茶色い色になり、カラメル化が始まっていました。
この条件でできたカルメ焼きは、香ばしい風味が強くなり、
まさにカラメル様の味でした。
メモ


出来上がったカルメ焼きの色の違いは何でしょう。!!


グラニュー糖は高純度なショ糖からできているため、
糖の加熱分解が起こらない限り、糖化は起こりません。
しかし、加熱を続けるとショ糖が分解してグルコースと果糖ができると共に
カラメル化も起こります。


ショ糖を1分間加熱して作ったカルメ焼き(中央)では、

ショ糖が加熱分解しなかったのでカラメル化が起こっていません。

この状態で卵白が添加されても糖化は起こりません。

このため白く仕上がったと考えられます。メモ


ショ糖を2分間加熱して作ったカルメ焼(左側)きでは、ショ糖が加熱分解し、
カラメル化と生成した糖と卵白による糖化の両方が起こって、

着色したと考えられます。メモ


上白糖で作ったカルメ焼き(右側)は、
加熱時間が1分間だったのでカラメル化していません。
このため、卵白と上白糖に添加されているグルコースと果糖が
糖化して着色したと考えられます。メモ


糖化とカラメル化による着色は、非常に良く似ています。
両方が同時に起こることも多々あります。
食品中には多成分が含まれるため、糖化とカラメル化を完全に分けることが困難です。
しかし整理して実験すると、少しわかり易くなります。


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