寝る時も何も。いつでも電話はそのまま。

朝起きて、会社に向かう際にバイブに変える。

オフィスを出て、電車を降りたらバイブオフ。


それ以外は、sound on。


以前、遠距離恋愛をしていた時。

アメリカ東海岸に住む彼は、ほぼ間逆のタイムゾーンで生活していた。

当時決算が近く。彼が仕事が終わるのは、明け方。

数時間寝て、朝、またオフィスに戻る。


お互いにモーニングコールを掛けあい、起こしたものなのだが。



当時は妙に気が張っていたのか、不思議なもので。


ベッドで寝ている際にかかってくるその電話は、

およそ80%の割合で、鳴る前に気づく。


空気がvibrationするのが、わかるのだ。


今は昔。たった1年。

彼が何をしているかも、人づてに聞くのみ。

電話が鳴っても気づかない鷹揚さと逞しさを身につけた私は

どこに向かっているのか。


ふと、まとまった休みが取れた。

久々に、かの地を踏んでみようかとエアーを探す。