お気楽な1ヶ月バイトの目論見空しく(大体、私の目論見はいつも外れる)
2ヶ月たった今も、出社しバタバタと仕事に追われる日々。
気づけば、暑い暑い夏を楽しむことなく。入道雲は彼方何処へ。夏は過ぎ去り彼岸となっていた。
競合プレゼンは、まさかの延長戦。PK戦でも勝負が付かず。
再セットアップマッチになりそうな気配濃厚。やめてください。
いえ、ちがった。
やめさせてください。
超短期決戦の目的で寄せ集められたプロジェクトチームゆえ、
私以外の社内メンバーはそれぞれみな、レギュラーのクライアントを何件か抱えている。
その他にも、NewBusinessのアカウントを抱えている者もいる。
そんなわけで。
全員がレギュラーのクライアントさんに文句ぶーぶー言われつつ
お先真っ暗、出口の見えぬトンネルを、食も睡眠も、取るものもとりあえず突っ走るプロジェクト。
当然ながら、延長になると、モチベーションは急低下。求心力は無くなり、皆苛々が募る。
雰囲気、険悪。
四面楚歌。
これで取れなかったら、どないすんねん。ROIだけじゃない、この軋轢。
ま、私一人このプロジェクト専任ゆえ、一人ヘラヘラと和み役を買って出たわけだが。
和むというか
アホだと思われてるに違いない。
ま、いいや。
どんな状況、どんなお役でも。与えられた役割を果たすのが傭兵の仕事ってもんだ、と割り切る。
ふと思う。
それは、仕事だけでいいはずだよな。
男には、その場その場であわせなくったって、いいはずだよな。
こんなに忙殺される極限状態で、何で相変わらず男にも振り回されてるんだか。
まったくもって意味不明、自分。
というより。振り回されるの、好きなのかしら。
この前、確かみみ子さんが、どこかで書いていた気がする。
リスク分散型の恋愛と、一発投資型の恋愛。どっち派か?と言う話。
これね、どっちも分かる。
リスク分散すると、どの投資対象に対しても100%のリターンを求めなくっていいわけですから。
「ROI=利益÷投資」であるとして、個別のプロジェクトにおける費用対効果を判断する時。
当然そこには、特定銘柄に損益が生まれたって、簡単には追い込まれない=余裕が生じる。
たとへば。3人の男がいて。
投資分配比率がA:B:C=50:30:20
と仮定するじゃないですか。
どーしても人恋しい、デートしたいとある日。大好きなA氏は、別件でとりつくしまなし。
でもそんな時。B+C氏が、ものすごいパフォーマンス見せて楽しませてくれたとしたら。
A氏に文句言わなくてよくて、次に会う時にも、笑顔で楽しくいられる。
厭味や文句、不満垂れず、ちょっとしたかわいい甘え方だってできちゃうかもしれない。
一点集中しないことによって、リスク分散。みんなが、ハッピー。一見よさそうにも思えるこの図式。
でも、本当にそう?
結局、1つが欠けたらバランスを失し。いつまでもこのQuartetから抜け出せない。□関係。
けんかしても、文句言っても、寂しい思いがあっても。
一人で過半数を埋めてくれる人と寄り添うのが、やはり私は理想なのであります。
そんなわけで。一点豪華主義。仕事に始まり仕事に終わったこの夏。
PK戦が終わったところで。この2ヶ月をフラッシュバック。
それでも、男に振り回されているところが私らしくて笑うしかないね、これ。
7月。
プロジェクト始動。おっさん、という名のお子ちゃまに翻弄される。
彼のセクレタリがナツヤスミなことも手伝い、すっかり私設秘書状態。俺の女状態。
いつもの代理店CD男が、競合プレゼンの相手にいることが判明。
連絡を絶ってみるも相変わらず、超のつくマイペースで突然の呼び出しに翻弄。
結局、彼は別のもっと大きなクライアントに心を移し、担当変更に。
以降、お互い上がり時刻を合わせる深夜の友。
明け方の白山ラーメン。土曜出勤前のD&D、深夜のDV的DVD鑑賞会など楽しむも。
「君には幸せになってもらいたいのよ、誰よりも。僕と一緒にいるより、誰かいい人探しなさい」
と言われる始末。
じゃあ、連絡しないでください。どこまでも俺流な男である。
8月。
プロジェクトは2回戦突入。徹夜の回数は土用の丑と共にうなぎのぼり。
ストレスが増すにつれ、おっさんの相手も増える。
明け方、会社のインタビュールームでの密会(防音なのである)。深夜仕事後の飲み。等々。
すっかり、彼女状態。
しかし、先のことが見えず。仕事の指示はいまひとつ曖昧模糊。
仕事もプライベートも、面倒見切れないんだったら手を出さないで頂きたいのである。
そんな都合のいい話は、ありませんよ。
明け方、会社付近で「このまま一緒に寝たい」と言われるも。私は一人で爆睡したいでございます。
9月。
3回戦突入。疲労もストレスも、自分勝手すぎる男たちへの不平不満もピークに達する。
なぜだか、このタイミングで大好きだった彼からの連絡。
すっかりメル友状態。なぜか、この仕事が終わったら、一緒にバケーションに行くような話の展開に。
相も変わらず、何を考えているやらまったく分かりませぬ。
そんなわけで。
私のよく分からない夏は、ものすごく色々なことに振り回されて。気づけば空が変わっていた。
3人の男の入れ替わり立ち代りにより、私は一人に翻弄されること無く、仕事に集中できたわけだが。
やっぱり、仕事でも四角形でもなく、一人の男にしっかりと向き合いたいものである。
女心と、秋の空。
明日は、どこへ向かうやら。