投資家さんにストップを掛けられたものの。ついに、鬼畜に魂を売ったわたくしです。涙。


某財団で働く知人に、いくつかお願い事をした成り行き上、飲み会のセットをすることに。


この知人、かなり古いけれど、ちょっと遠めの存在。というより、学生時代は非常に怖い先輩でした。

30歳を大幅に過ぎた今、慈善事業に精を出し大人になった反面。かつてのやんちゃぶりも健在。

とにかく、エロ。そして、かなりS。ちょっと、変態。


上記のような性質+妻子持ちというステイタス。

さらに、中学生の頃からの友人である彼ら周囲、ほぼ全員既婚であることも周知。

いったい、どんな子羊ちゃんたちを献上すればよいのか。友人を売ることになると悩む私。


ついね、嫌とは言えず。弱い私です。。。。。


しかしながら、嘘はつけない性質。諦めて潔く、数人の信頼できる女子たちに


「M女の恋愛を叱る会 by どS男」


を開催します。ぜひ、ご参加ください。尚、出会うための飲みではありません。悪しからずご了承を。

と言う旨のメールを送り、返事を待つ。


私がすがった羊ちゃんは、下記のラインナップ。


A子:新婚さん。若かりし頃は相当やんちゃだった。生まれながらのエロビームを持つ伝説の美人。

M子:=豆子。飲み会命。30を過ぎても、白馬に乗った王子様が迎えに来ると信じている。

未だ、男に3高を求めることを譲らない。ある意味純粋。

R子 :スレンダーなクールビューティー。でもやっぱりだメンズのどM。



AとRは美人。Mはマメのように小さく、男が好きなタイプ。さらには、S男軍団にぴったりのM女である。

3人に快諾の返事をもらい、飲みの席へ。みんな、ありがとう。そしてごめんなさい。


飲み会じゃないので、場所は新橋。折りしも新人歓迎会でごった返すエロ街の居酒屋。

話題も、シンプルに。半分はエロトーク。半分はSM論。

M女たちが何気なく発する一言に、S男たちは萌えまくり。

翌日ゴルフのため、とっとと先に帰ったR以外、会は大盛り上がりで6時間ほど長居。



まだまだ帰りたくなさそうな男子たちであったが、新婚のA。翌日デートのM。皆終電にて解散。

次回の泊まりゴルフの約束をさせられ、その後も、ご満悦のメールや電話を頂戴した。


喜んでもらえてよかったような。女子的にはよく分からない飲みであったことに恐縮しつつ。

とにかく。無事に、つつがなくトラブルなく会が終幕したことに、安堵する私。

これで、さらに一歩踏み込んだお願いができると。お礼方々、早速オフィスに再訪のアポ。現金である。


ま、この会でも私のM的恋愛遍歴はダメ出しの嵐。


「男ってのは、甘やかし過ぎちゃいけないんだよ。付け上がったら終わりだぜ。」

「お前って、昔はそんなんじゃなかったよな?どこで、どうなっちゃったの??」



そんな文句を158回ほど言われ続け、ふと思う。



なんだかんだ言って。変態と言いつつ、ま、彼らお約束の生粋ぼんぼん集団でありますから。

とっとと政略的な結婚をし、家庭も持ち、子供にも恵まれ、それぞれ仕事も順風満帆。

お受験を控えつつも、彼らの親子代々続いたあの学校に、もう決まったようなものだろう。


それでも、こうやって万難を廃し、飲み会に鼻の穴+αを膨らませ入れ込み状態。


ひとたび、家庭に戻れば。恐妻家のいいパパであることは、火を見るより明らか。

したたかだし、切替がうまい。器用なんだと思う。


彼らも、俺流であり、間違いなく自分大好き人間。

でも、それをうまく泳がせ、手綱引いている恐妻元令嬢さんたち。もっと、したたかである。

やはりね、このコンビは最強なんだろうなあ。と、妙に納得してみた。

帰り道。M子とA子からメールが入る。

この2名、前述の先輩と家が至近のため、共にタクシーに乗ったと報告があった。


先に帰宅したA子

「glu、ありがとう。爆笑の楽しい会でした。また、誘ってね♪M子、送りオオカミ気をつけてね!」


被せたM子のメールが、これまた面白い。無邪気に、とことん自己中心的。

「だいじょうぶー、私は不倫は嫌いと言い続けたから。相手も分かってるでしょー。笑ってバイバイした♪」

「glu、次は未婚彼女無し。高収入高学歴の飲み会してねー。でね、明日のデートなんだけど・・・・以下略」


・・・・ほんとうに、この人。夢見る夢子である。お嬢さん。そんなん、いねえっす。

いや、違うな。いるけど。いるけど、奴らは全員俺好き150%全開。我々を選ぶことは無いだろう。



ちなみに、私は彼女主催の飲み会に誘われたことは、10年で未だかつて無い。


おそらく、自分自身はお嬢さんで可愛いと思っているのだろうけれどね。

どんな会で同席しても、誰とも恋愛以外の会話が続かない。話が薄っぺらくて、女の子ちゃんである。

かと言って花嫁修業をするわけでもなく、周囲皆に「紹介して、ハァト」が得意技の三十路女子。

ま、ずはり言ってしまえば中途半端だなーと思う。目指す方向が見えず、話すと疲れる。


この手のタイプ、やっぱり苦手気味。とゴルゴ並の初速度でメール削除しようと手をかけるも。


あ、なんか。


私に足りないものってこういうものなのかもしれない。と思った。

みっともなさとか、どんくささとか、かわいこぶりっことか。素直さ。無邪気さ?


いっつも難しい顔をして、小難しいこと言ってみたりして、モノワカリ良く、世の中知ったような顔をする。

偉そうなことを言うくせに。自分を譲れぬくせに、自分の世界で完結しない。やっぱりパートナーを探している。


傲慢で中途半端なのは、私だ。




この夜の私のスタイルは、OLにしてはおふざけが過ぎる。

アメリカ帰りを抜きにしても、砕け過ぎ感が否めない服装。

developmentの白いアイレットトップス+miumiuのメタリックシルバーのラウンドトゥ。

BALENCIAGAの白のバッグ。短い髪。



そんな私を見た男友達が言った。彼は唯一、私をファミリーネームで呼ぶ男友達。

(∵私のファーストネーム=彼のファミリーネーム。子供の頃は結婚しようと企んだ)


「今日も可愛い服だね。テーブルクロス、いいね。昔からおサレだよね、お前。」

そう。テーブルクロス。ディナーの席についても、誰も食べない。

宴の後は、汚れてランドリー行き。


何だか、自分の弱さとみっともなさが露呈したような。なんとも虚しい夜。

不愉快の対象は女友達ではなく、そんな姿に及ばぬ自分自身だったんだな。

お気に入りのおされトップスは、テーブルクロスでしかなかったわけだ。笑。


あー、背伸びするのやめよう。


阿呆は阿呆らしく生きてもいいか。


あの、1人で歩き始めようと決めた日から、背伸びしつづけてきた私。

コンプレックスを、推進力に変えて、5年近くが過ぎ。ふと、そんな風に思った夜だった。