Chap.2 DAY12: 13, MAR, 2007 SNA-SEA-TOKYO
笑い
泣き
憤り
泣き
憤り
すべては、終わった
1月末からの長い旅は、アメリカ西海岸にて終幕。
すべては終わり。夢から現実へ休息な冷却。
不思議と、涙はでなかった。
甘い砂糖菓子は、LAの熱い太陽に溶けて消えた。
甘い砂糖菓子は、LAの熱い太陽に溶けて消えた。
早朝のLA。私はシアトルへ。
最終日は単なる移動日。早朝のフライト。4時半に起き、それぞれの帰途へ。
シャワーを浴び彼を起こす。振り絞って、口に出した。
「もう少し、一緒にいたかったな。帰りたくない。」
何かふっきれたのか。少しだけ素直な気持ちをぶつけたためか。
前日のデート後半からは異様に明るく、最終日の早朝もテンションの高い私。
前日のデート後半からは異様に明るく、最終日の早朝もテンションの高い私。
彼は困った顔をして諭すように言った。「だって、どうしようもないでしょ。無理じゃない。」
「あのね、そういう時はさ。"僕もだよ"って言ってから、そう言うのよ。」私は笑って、努めて明るく答えた。
彼にはきっと、理解不能だろう。まだ暗い街を後に。ただ沈黙が流れる。
彼にはきっと、理解不能だろう。まだ暗い街を後に。ただ沈黙が流れる。
当初、彼は6:50.私のflightは9:30だったが。
見送り待つのはあまりに辛く。カウンターで早い便に変えてもらう。
すると、皮肉にも全く同じ時刻、gateも2つ隣りだった。
偶然にも、お揃いのジーンズ。揃ってセキュリティをパスし、gateへ向かう。
見送り待つのはあまりに辛く。カウンターで早い便に変えてもらう。
すると、皮肉にも全く同じ時刻、gateも2つ隣りだった。
偶然にも、お揃いのジーンズ。揃ってセキュリティをパスし、gateへ向かう。
LeavingはLAXでなく、SantaAna、JohnWeign。ホテル近くの小さな飛行場。
彼の仕事の都合、同じ業界の人が点在するらしく手は繋げないと言われる。
彼の仕事の都合、同じ業界の人が点在するらしく手は繋げないと言われる。
他人行儀に歩き、デリで朝食。
会話の糸口が見つからぬまま、こころが潰れてしまいそうなボーディングタイムが、非情にも訪れた。
国内線のため、あっと言う間だったのだ。
国内線のため、あっと言う間だったのだ。
別れ際、何を伝えたらよいかも解らず。女子大生がしそうな安っぽい愛情の確認を続け様にぶつけた。
仕方ないなと言いそうな目は、ただ笑って頷き。
「乗り遅れないで」と私を2つ隣のgateへと促した。わたしは北、彼は東へ。
「乗り遅れないで」と私を2つ隣のgateへと促した。わたしは北、彼は東へ。
振り返らないと決めたのに。人波に踵を返し走り出すも、堪え切れず振り返り姿を探す。
いつまでも私を見送っていた1ヶ月前のDCAとは、あまりに対照的。
眼前にはスタバの長い列だけが残った。
人混みにぽっかりと切り取られた、見慣れた姿は静かな背中で。 全く別の方を向き、搭乗を待つ姿。眼前にはスタバの長い列だけが残った。
その目は先のモニタに注がれ。決して、私の姿を探すことはないのだろう。やがて視界から消えた。
空いた機内。窓際に移動。と、2機先の飛行機がタクシングを始め滑走路に入る。
一歩先に離陸体勢に入ったのは、緑のDELTA。 せめて先に飛びたいとの願いは、無惨にも見送り。
一歩先に離陸体勢に入ったのは、緑のDELTA。 せめて先に飛びたいとの願いは、無惨にも見送り。
この先は、別々の道。
まるでどこにも接点などないかのように、全く別の方向へと飛んでゆく。
まるでどこにも接点などないかのように、全く別の方向へと飛んでゆく。
たとえそれが、2時間前には同じベッドに寝ていた人であっても。
さよならアメリカ。さよならLA
そして、さよなら。