私、においフェティッシュ。

嗅覚が、常人より少し鋭い。
角を曲がったら、晩御飯のメニュウがわかる。

親しい相手なら、もののにおいで持ち主がわかる。

正直、怪しい。

無臭の男より、若干においのある男が、好きである。

自らも決まった香りを長くつけているが、
好きな男に好みの香水を贈るのが好きだ。

それは、若い男女が互いの写真を求めるのと近いのかもしれない。

私にとって、においは相手を最も強く思い出す手段。
彼の帽子やマフラーのにおいを抱き眠ると、近くにいるような気がする。

いいにおいの人には、言い知れぬ心地良さを覚える。
何だか、犬みたい。私

香水をつける際、もちろん普香率や種類にもよるが、私は着衣の前につける。

香りは魂に近いものだからいちばん最初にまとうのだ
そっと、ベルベットのように肌に纏わりつくその瞬間、女性を楽しむひととき。
脱がなきゃわからない、センシュアル。

私のにおいでマーキングされる人は、一体どこにいるのやら。