彼との出会いを契機に、外国の男性に対する壁がなくなったように思う。

昨年の秋、10月頃でなかったかと思う。パーティーガールである友人の、盛大なBirthdayPartyに参加した。パーティーは仕事柄、顔を出す機会も多いのだが、今ひとつ苦手である。日本人、座りたいのよね。スタンディングはキツイんです。


この日も、いわゆる"HiFriend"にたくさん挨拶をし。おびただしい数の名刺交換。飲みつづけるvintageワイン。ドンペリ、ヴーヴ、モエ。どれも舌に障る。ちっとも酔わない。手持ち無沙汰な私。


会場にはモデルさん、芸能人の女性もいて、華やかだった。

この日私は、敢えて紺を選んだ。背中のない、PegahAnvarianのカシミヤのニット(金太郎スタイル)に、ドルチェの大きくスリットが入ったパンツ。ドレスより目立つことを、知っていた。


社長さん、お医者さん、外資金融さんたちが、電灯に集まる虫のごとく、話し掛けてくる。どのお話もつまらない。どうでもいい噂話。自慢話。クルージング、ゴルフ、旅行の誘い。それに、少し華やかな女性が来ると、目線が揺れる。

「だから、お金があってもモテないんですよ!!」と言いたかった。


いい加減帰ろうかと、バーカウンターで最後の一杯を手にしようとした時。


出会いは訪れた。


ありえないほどカジュアルな服装。ニットにジーンズ。いかにも「ガイジン」な、素敵ではないレザージャケットを持っている。

ブラウンのカールした髪と、くるくる動く目。長い手足、しっかりした体躯。

そうだ。さっき紹介されたイギリス人だわ。と気づき、軽く会釈をする。


一杯、僕がおごるよ。と、にっこり微笑む彼。

手持ち無沙汰で帰ろうかと考えた頃合。「ありがとう」と言って受け取る。


そのまま中庭に出て、話をする。

彼のcolleagueは、中国からの留学生とデザイン談義に花を咲かせていた。

つまらないね。と言って、お互い笑った。

「わたし、パーティーは嫌いなの。つまらないし、くだらない男が多いから」

「仕事上、断れないから今日も来てるのよ。でも、できるだけ早く帰りたいの」

という話をすると、「僕もそうだよ」と言って、俄かに盛り上がる。


しかし、私は我慢の限界だった。

彼と名刺の交換をし、友人とハグし、会場を後にした。

徐に名刺を見ると、「LehmanBrothers legal counsel」。そして、お名前。"de"がつくのも、その後のlast nameも?イギリス人じゃないよなあ。と思いながら。


翌日、出勤しPCを立ち上げる。膨大なメールの中に、見慣れないアドレスが。

彼、Pだった。


正直に言うと、この時まで、わたしは外国の男性に全く興味がなかった。

だって、日本人が楽だもの。敢えて外国人を選ぶ必要がなかったのです。

彼も、さしていい男だと思わなかった。不細工だとも思わなかったけれど・・・。

思い返してみれば、かなりのいい男であったのだけれどね。


「昨日の出会いが忘れられない。他の人とは話す気もしなかったが、君だけがスポットライトの中にいた。キラキラした目で、話が面白かった。そして、君が一番美しかった。食事に行こう。週末の一日をあけて欲しい。」と言う内容だった。

ウソばっかり。と思いながら、適当な返事を書いた。

名前が珍しいね、と書くと、「そう。イタリア人とアイリッシュのハーフだからね」と、「君の名前も、ユニークだよね」と、返ってきた。


そこから毎日の、メールのやり取りが始まった。

1週間後の土曜日、ランチをすることに決まった。

私は微妙に警戒していたのだろう。夜会うことを避けたかった。


この時はまだ、彼との深みに落ちていくことなど、予想だにしなかった・・・・。



***書きかけの回想録があるのに、新しいネタに入ってごめんなさい。

Jリーガー氏のお話は、ようやく完結しました。

  気長にお付き合いくださいまし。