地球でシャウトしてきた!! | ぐるたみんオフィシャルブログ「うるおぼえで書いてみた日記」Powered by Ameba

地球でシャウトしてきた!!

昨日中国の広州から帰ってきた。
たくさんの興奮を持ち帰ってきたので、いてもたってもいられずにキーボードを打ってる。

世界の極東に住んでいるぐるたみんが見た中国の広州を書きたいと思った。

世界へのきっかけとなったこの遠征、ゆう十さんはじめ、たくさんの関わった人に感謝を言わせてください。
ありがとう、謝謝。

中国の中でなぜ広州を選んだかというと、
アジアナンバー1サッカークラブの広州恒大があるから。

ただ、それだけの理由だったが、
凄い経験だったと思った。

最初に思ったことは、


中国人はうるさい!と日本で言われがちだけど、
日本人はおとなしい!が世界からの目線なんだろうなって感じた。



飛行場からホテルに行く道中のタクシーでの事。
2車線の右側をぐるたみんが乗ったタクシーが走行していた。すると、
左側から車線変更してくる車が出てこようとしていた。
ぐるたみんが乗ったタクシーはクラクションを鳴らした。
すると、左側から出てきた車はスッとぐるたみんの乗ったタクシーの前に入った。

俺はこの場合のクラクションは、注意であり、「入ってくるな!」の意味に捉えるが、
中国では「どうぞ!」の意味だった。
ホテルにチェックインし一息ついてふと外を見ると、大通りからブーブーブーブークラクションが聞こえてくる。
中国人は「どうぞ!」をめちゃくちゃ大きい音で何度もやる。
そういう風に感じると、クラクションが心地よい響きに感じた。



広州の町並みは発展した都市。
お金持ちの街という勝手なイメージ。
亜熱帯地方の暑さも相まって、
ドバイを彷彿させる。行ったことないけど。
木々はヤシの実がなってそうな木ばかり。
近未来都市。最新の建造物もありながら、昔ながらの中国感も残ってる。



ホテル到着後、最初の食事「飲茶」を食べに行く際、少し歩くことになった。
道はそこまで広くなく、しかも自転車がめちゃくちゃ多い。
ふと「自転車めちゃくちゃ多いな」と呟くと、現地のイベンターが教えてくれた
「これはレンタル自転車ですよ!」
広州のいたるところに配置された自転車レンタル場。
たとえば、西地区で借りた自転車は西地区に返す必要はなくて、同じレンタル会社の自転車なら東地区でも北地区でもどこにでも返せばいいというシステムらしい。
これは凄いと思った。

日本ではチャリがパクられるなんて当たり前だし、下手したらサドルだけ取られ「この世界の自転車はサドルが足りてない!」って笑えるようなエピソードがある自転車のイメージ。
そんなパクられやすい物をレンタルするなんて発想は俺は出ないし、「人の使ったものなんて」なんて思ってしまいそう。
でも、
中国は10億人も住んでいる。譲り合い助け合い共存とはこういう事なのかと思った。

その道中歩いていると、後ろから自転車のおばさんにドン!と押された。
狭い道で自転車と当たるのは仕方ない事かもしれないが、自転車のおばさんは謝りもせずにスーっと行ってしまった。
「おい謝れよ!」なんて感覚にもなるし、文化の違いを凄く感じた場面だった。


俺は「人に迷惑をかけるな!」と言われて育った。
でも中国は
「人に迷惑を掛けないなんてできないんだから、人に迷惑を掛けられても気にするな!」
という精神で育ったのかなと感じた。

狭い道だし当たらずに進む方が難しい!
人に当たられることもあるだろうけど、自分も当たる事があるだろう。
だから、当たっても怒るな!
って事なんだろう。

ふと目をやると、
結構道行く人がぶつかったり騒いだり、子供たちがはしゃいだりしてるけど、誰も注意しないし、怒らないし、それどころか嫌な顔一つしない。
それが中国の当たり前なんだろうと思う。



その日は「飲茶」を食べて午後の22時から前日リハの予定だった。
22時にライブハウスに到着すると、その日ライブのアーティストさんがライブをしていた。
おそらく、予定時間は過ぎていただろうが、会場はワンマンライブのアンコールを迎え、最高潮に盛り上がっていた。
アコギを抱えた男性が1コードずつゆっくりとしたストロークでギターを鳴らし、
中国語でしっとりと歌う。
日本では、涙を流しながら黙って聞く場面だが、
そこのお客さんは違った。
見た感じ300人くらいの立ち見席と50席ぐらいのシートがあった感じだったけど
お酒を飲むために移動する人、移動して友達と語り合う人、移動して違う友達に会いに行く人、
移動して写真を撮る人、などなど、とにかく、めっちゃ移動する。
でも、
みんな同じ行動が1つだけ。
それは大合唱。
これが中国のライブの楽しみ方なんだなと感じた。


そして、その曲が終わると、片付けが始まる。
みんなおのおのそのライブの余韻を楽しんで、物販を買いに行ったりして帰っていく。
だが帰らないお客さんもたくさん。
でも、残ってるお客さんは気にせずにスタッフが片付けとリハの準備が始まる。
日本では時間厳守が基本だし、
スタッフが「時間ですので退館してください!」なんて注意が始まるところだが、
一切そんな事は言わずに片付け始める。
セルフィーしてる人がいたり、テーブルのキャッチャーを一生懸命三人で飲んでたりする人がいたり、
それでもなかなか帰らないけど、一向に注意する気配はなかったし、たぶん最後まで何にも言ってなかった。
それでも誰も嫌な顔しないで、お客さんが帰るのを待った。
結局リハが始まったのが1時間後くらいだと思う。


リハは24時までの予定。
あと数分しか時間がなかったが、スタッフ含めて誰も焦ってる人はいなかった。
リハが始まり、一曲一曲丁寧にリハが進んでいく。
やりたい曲、やらなくても良い曲、すべてが自分たち主導で進んでいく。
その際、イベンターさん、PAさん、照明さん、ライブハウスのスタッフさん、など、
おそらく15人くらいがいたけど、誰一人嫌な顔する人はいなかったし、リハを楽しんでくれてた。
最後の曲を通して、終わったのが夜中の2時。
どうしても文化の違いを感じてしまう。だって、そんな時間まで仕事したくないでしょ普通。
終わった後もみんなで談笑しながら帰った。
勝手ながら誰一人嫌な気持ちは持ってなかったのではないかと凄く感じた。



そして、本番当日を迎える。
起きて、支度して会場に向かう。
昨日2時まで仕事してくれたスタッフは自分たちより早く準備を始めて、
自分たちが到着すると笑顔で迎えてくれた。

前日のリハのおかげで本番は大成功だった。
凄まじく気持ちのいいライブだった。



ぐるたみんのセトリを公開しておく。
今回YUTOMAN企画は初なので、SEを新しく作った。

タイトルは「無限ループ/作編曲ぐるたみん」

テーマがロック〇ンなので、
復活と死を効果音風に表現しつつ、
ゲームを何度も繰り返す「もう一回!もう一回!」を繰り替えすうちに、
ローリンガールに繋がるというイメージ。
ライブのSEは、自分が作った作品を聞いてもらった感覚がダイレクトに伝わってくるようでとても好きだし興味深い。
もちろんお客さんが「ワー!キャー!」となる事を想定して作るわけだが。
それがハマったらたまらなく快感だ。
今回は本当にハマっていたので最高にキタ感があったので本当に快感を感じながらステージに上がった。


M1 ローリンガール コラボ

おなじみの「もう一回!もう一回!」コールは物凄くデカい音量でお客さんの声が聞こえた。
環境もあるだろうが、正直、本当にデカくてビビった。
700人の広州のパワーは凄まじかった。

終わると同時にonly my railgunのド頭風のSEが始まる。
拍手を要求すると、拍手で答えてくれる。
天邪鬼なぐるたみんはなんの曲だろう?とお客さんのざわつく顔がたまらなく好きだったりする。
SEが進むとレールガンの本イントロフレーズが始まり、一番の歓声が上がる。これが快感だ。


M2 only my railgun

「今すぐ!必ず!」などのフレーズはもちろん合唱だが、
広州ではラスサビの「置き去りにして!」のアレンジも完璧に合唱をして来たのが凄く印象に残ってるし、広州の愛を感じた。

中国語で軽くMCをする。
飛行場からホテルまでの道中でイベンターさんに習った。
「うぉーしゅーぐるたん!」
私はぐるたんです!という意味だが、
「ぐるたみん」ではなく「ぐるたん」と言った理由は、
中国は愛称文化が当たり前で、重要書類にも愛称を書いたりするそうだ。
ぐるたみんも愛称の方が広く広まっていて、「ぐるたみん」より「ぐるたん」の方が認知が高いという理由からだ。
「ニーハオ!」というと「ニーハオ!」と元気よく返された!
その後、
「だーじぇーしーふぁんしゃんじゃおま?」
みなさんバナナは好きですか?
と言いたかったのが、広州の皆さんが元気よすぎて
皆さんという意味の「だーじぇ・・・」と言ったとたん「はーい!!!!!!」と返されたのは驚いた。
中国語はあまりわからないけど、3日間いた感覚だと、日本語の「はい!」と中国語の「はい!!」の意味は一緒だ。
返事も「はいはいはい」と繰り返すのも一緒だと感じた。
「しーふぁん」はLIKEという意味だけど、中国の文法も英語同様動詞が先に来る。日本の動詞が最後に来る文法はやはり珍しいのだろうか。その分奥ゆかしくなったのかななんて連想した。
「しゃんじゃおま?」はバナナ?って意味だが、
中国ではま?を付けると疑問形になるらしくとても簡単だと思った。
は?も、え?も、あ?も、ま?なわけかな?
マ?は、ま?だね
「しゃんじゃお」はバナナだが、どうやら、イントネーションが悪かったらしくうまく伝わらなかったらしい。
最終的にタイトルコールして始まった


M3 ヒバナ

バナナコールは最高に楽しい。バナナナナナナナーも完璧だった。


M6 ESCORT

ここで簡単な英語のMCを入れた。
Do you have a tawel?
Can you swing tawel ok?
全く伝わらなかった。

イントネーションの問題だと思うが、どうやら、この日集まった人は英語より日本語の方が得意らしい。
そして、例の如くタオルを回すのだが、
ほとんどの人が振ってくれない。
というのも、中国ではライブでタオルを回す習慣がないらしい。なるほどと思ったが、その文化を植え付けたい野心が芽生えたりもした。

そして、コール&レスポンスが始まる。
いつもならキーをギターに出してもらってから英雄の「おーおーおーおーおーおー!!」のフレーズに繋げるのだが、
この日はギターがいないので、ESCORTの最後のフレーズから相対音感でキーを導く。
あまり得意でないので、ゆっくり一音一音確かめて考えていたら、
不思議な顔をしていたのか、みんなが笑ったり声かけたりしてきた。
コール&レスポンスが始まる。
ぐ「おーおーおー!!」
皆「おーおーおー!!」
完璧!
実は、英雄のフレーズって8分シンコペーションしているから難しい
「おーおーおーおーおーおー!!」
こういう難しいフレーズもロックフェスとかで他のアーティストのを行くとお客さん完璧に歌ってるから凄いなってなる。
ぐるたみんも定着したいなという野望を抱いている。


M7 英雄は今夜僕たちが作る。

曲中になると完璧!
知名度がない曲はライブでは後半になればなるほどレスポンスのクオリティーが上がる。
この楽曲自体のクオリティーは高く、非常に歌っててテンションが上がるので、お気に入りの一曲。
みんなが好きになってくれたらいいなと願う。たぶん、今後もやり続ける曲になると思う。


M10 深海少女 コラボ

リハでスタッフが「おー!!」とため息を漏らした曲。
スタッフが感嘆の声を上げるような経験はあまりなかったので、それも中国の感受性豊かで感情を表に出すのが当たり前の文化なのかなと感じも受けた。

はじめてに近いゆう十さんとまともなコラボ。
そのリハの感嘆の声が自信につながり本番でも自信を持ってステージに立てた。
バラードはみんなで大合唱が当たり前の文化。とても素敵だった。
TEAMとか歌いたかったなと思った。


M13 WAKE UP

WAKE UPのイントロが流れるとお客さんが沸いた。
知ってくれてると感じたし、凄く嬉しかった。
お客さんの声はステージで自信という力になる。
ライブを作るのは、アーティストだけではなくお客さんがいて初めてライブになると俺は本当にそうだと思う。

曲が始まると、WAKE UP!WAKE UP!をみんなで大合唱。
マイクの音が出なくなるトラブルで、俺はステージにすぐに立つことが出来なかったのにも関わらず、
俺がいなくてもいきなり全力の声でステージを盛り上げてくれたので、感動をしたし、
本当に凄いな広州と思った。
この曲から続けざまに3曲。


M14 千本桜

日本!ではなくChina!と録音したデータを準備した。
喜んでくれてればいいなと思う。


M15 敗北の少年

ソロラスト曲。
今回のテーマはロック〇ン。
Dr.ぐるりーはゆう十マンに敗ける運命にあるのです。という意味。


M17 いーあるふぁんくらぶ コラボ

おそらく、中国でライブするのにこの曲を歌わない歌い手はいないでしょう。
グアンヂョウ!!を広州で言えたので満足。

中国料理ラップはほぼ中国語で伝わってない自信があります。
エビチリは中華料理の定番と日本で認識されてますが、
中国にエビチリは無いそうです。衝撃的。


そして、アンコール。
アンコールの声はその日のライブの良し悪しのバロメーター。
最高のアンコールを貰えました。
本当にありがとう。


Enc おくせんまんは倒せない! コラボ

また会おうゆう十マン!げへへへへ!!!


最後はハイタッチ550人とハイタッチ150人にサイン書いて終了!!
大変だけど、みんなが笑顔で本当に楽しかったです!!
スタッフみんなの気づかいがあって、
実現した最高のライブ。
たぶん、けっこう忘れられない世界進出第一歩になったと思う。



最後の打ち上げ「広東料理」
「広東料理」中国料理と言えば、あの回る円卓。
料理はたくさんあり、自分の前で食べたいお皿を回して持ってくる。
他の人とタイミングが重なると譲り合う。
それが10億人の譲り合いの原点なんだろう思った。


「広東料理」を食べている時にこんな話があった。
中国の電車は席の取り合いで競争!
でも、子供を抱えた人やお年寄りが乗ってきたらみんなスッて立つんですよ!


現在の世界の中心である中国が、なぜここまで上り詰めたのか。
それは、10億人のやさしさなのかなって思う。
そして、思ったのは

「迷惑を掛けない事が重要ではなく、迷惑を掛けられても気にしない」って事。

譲りあえなきゃ国家分立せず10億人の共存はきっとできないよね。
それってどれだけ凄い事なのか計り知れない。



そして、もう一つ。

アジアナンバーワンサッカークラブ広州恒大。
そんなクラブが日本にあったら、超盛り上がって認知度も高い。
日本人なら右に倣えでみんな大好きになる。
けど、
広州の人は全く興味がないらしい。好きな人はもちろんいるだろうけど。
中国自体、W杯に出場しないぐらいサッカーはまだ発展途上。
でも、
広州恒大は金満クラブで外国籍のすごい選手をすごいお金の力で取ってくる。
そして、めっちゃつよい。
なぜ、中国で人気がないサッカーで大金を払ってまで強いチームを作るのか?

クラブ経営はほぼオーナーの道楽だろうと勝手に思ってるけど、
そういう場合、
日本は、日本人に認知や評価を受けたいと思うから、日本人が喜ぶことを目指すだろう。
が、
中国は違う感覚らしい。
中国で評価される事より、世界で評価をされる事を望む。
だから、広州に向けて何かを発信してる様子は全くなかった。
地理的な問題もあるだろうけど、広州にいて、広州恒大の文字を一回も見てない。

中国の視線の先には常に地球がある。

金満オーナーは、中国ではなく、世界で名を馳せたいと願うのだろう。


俺も地球を見なきゃかなと思える広州遠征でした。
地球には日本もあるんだよ。って事も言っておく。

ぐるたみん的には日本の料理は神だなって思った笑