その日に最初に訪れたのは、地球岬でした。
雄大な太平洋を望む絶景スポットとして知られていますが、この日はあいにく霧が濃く、期待していた景色は何も見えませんでした。自然相手の旅ですから、そんなこともあります。しかし、それもまた旅の醍醐味かもしれません。
その後は室蘭の市街地や道の駅に立ち寄りました。
登別から室蘭へ向かう道中は国道を利用しましたが、支笏湖や洞爺湖の周辺で見てきた風景とは大きく異なり、倉庫や工場が目立つ工業都市らしい景観が広がっていました。同じ北海道でも、わずか数十キロ移動しただけでまったく違う表情を見せることに驚かされます。
そして目を引いたのが、白鳥が翼を広げたような美しい姿の白鳥大橋です。
青い海の上に伸びる巨大な橋は、室蘭のシンボルともいえる存在で、そのスケールの大きさに思わず見入ってしまいました。
室蘭を後にする前に、この旅で最初で最後の味噌ラーメンをいただきました。
その店は十数年前にラーメングランプリで選ばれたことがあり、店内の壁にはテレビ局の取材写真や有名人のサイン、メッセージカードが数多く飾られていました。華やかだった時代を感じさせる一方で、少し色あせた雰囲気もありました。
けれど、そんなことは関係ありません。
目の前に運ばれてきた一杯は、私にとって十分においしい味噌ラーメンでした。旅の終盤に食べる温かな一杯は、どこか北海道との別れを惜しむ気持ちを慰めてくれるようでもありました。
そして最後に訪れたのは、苫小牧の湿地帯。
華やかな観光地ではありませんが、静かな水辺と広がる緑の風景を眺めていると、この数日間の旅をゆっくり振り返ることができました。
支笏湖の透明な湖水、国際色豊かなニセコ、穏やかな洞爺湖、湯けむりの登別、工業都市としての力強さを感じた室蘭。
それぞれが異なる魅力を持ちながら、どの場所にも北海道らしい雄大さと豊かさがありました。
長い冬から目覚めた新緑の北海道。
その美しい季節の中を巡ることができた今回の旅は、私の心に深く残るものとなりました。
またいつの日か、この北の大地を訪れる日を楽しみにしながら、春の北海道の旅に静かに終止符を打ちました。


























































































