隠蔽捜査(文庫本)1から6まで読みました。続けて倉島シリーズに移行中
これは面白いぞと勧められて、購入。
確かに面白かった。特に、第1章「政権という魔物」と第3章「憲法という難物」は必読。
対談の最初から全開で、安倍総理の復活劇に触れていること。また、アベノミクスの本質(やってる感)、スピード感(政治テーマの取上げ)、本当に面白い。
旧民主党時代の鳩山・菅両総理の話はもう古い話の部類、でも、民進党への深い不信というのは、この2人によって作られたもの。野田さんは今も幹事長をやっているが、やはりこの当時の出来事(悪い印象)を引きずっていることは確か。
第2章「政治家という代物」では、岸外務大臣、石破前地方創生大臣、さらに、小泉進次郞氏、余り興味がないが稲田朋美等について言及。石破さんについては、今までの言動、嫌われる理由等が縷々列挙されており、党内の位置づけを詳細に記載。石破氏は、話の内容は重い(原理原則論)が、言っては良くないとき、良くない内容が多かったことについて理解。また、自民党内の最近の失言、不祥事の元凶についても理解。
第3章「憲法という難物」では、憲法について、天皇陛下の退位についてはここでの言及はしない(特例法が作成済み、これでは不十分ではあるが、安倍政治の手法の帰結)。憲法について、自民党2次草案への痛烈な批判、そして、入り口論としての合区の解消について言及。合区の課題を東京で触れることの見識の高さには感服。参議院の在り方等の整理等の論点にも及んでいることなど、非常に重要。9条改正についても、本質論が記載されており、最近に議論の参考となり、是非一読を。
最終第4章「メディアという生き物」については、メディアについて皆がモヤモヤと思っていることの整理。週刊誌政治、ポピュリズム政治のあり様には留意。
2人の語り口の良さ、含蓄の深さに感服。大変おもしろく、良い本です。ただし、戦前、戦争直後の政治に関する記述は、バックボーンがない人には難しい(当方も語る資格なし)。
自民党はなぜ強いのか。
民進党が嫌だから、だめだと認識しているから。
これは、蓮舫氏が代表になってから、その感覚が強い。
何かを提案すれば滑る(原子力政策)。批判をすればキンキン言っていて、チットモ聞こうという気にならない。早く現実的な提案ができる人に交代しないと、瓦解することは目に見えている。
一方で自民党も盤石ではない。答弁能力の脆弱さ、失言、そして、女性問題、これは致命傷になる可能性を含んでいる。
自民党も民進党も、さらに公明党(政治思想がないところ)もダメとなると、どうすればいいのか。
無関心を装いながら、選挙にあっては、最もお金を使わないところに投票すること。これが、期待を裏切られない最もよい方法です。小さな政府を求めることが一番です。みんなで、こんな政党をつくりましょう。
