梅酒ワイン
想像力以上の辛辣さを以って、過剰な期待は失望の母となり得る。
であれば、僕は薄明の予感を振り払う。
けれども、そこにただある現実は、純粋な裏切りであった。
幾重に張り巡らされたそれは感情の残滓を無残に晒した。
左肩に触れる右肩、
鼻腔を擽る仄か香、
絡む視線の後の瞳、
距離を縮めることとは、しかし、
知るべきこと知らざるべきことを知ることであるという命題に於いて、
残酷さという色彩を身に纏う。
緊張は酔いを促さず、
苦手なはずの梅酒もワインも、おすすめだと教えられたことで 、進む。
殊に会話も遍く凡そ人間関係も
ひとりではなし得ないものだとして
日常生活の如くピッチとリズムの調和を図るべきだとしても
暫くの空白が体内のメトロノームを狂わせている。
調律が崩壊したピアノ。
つくづく今日の俺はヘタレだった。
否、今日も、かも知れないけれど。