花見@森林研究所 多摩森林科学園 1/2 | ミニチュア制作 La Petite Fleuriste

花見@森林研究所 多摩森林科学園 1/2

 

 私は幼少期から重度の花粉症で、一年中花粉症ですが、杉や檜の花粉が飛ぶ3,4月は特に症状が重いです。

 

花は、虫媒花、鳥媒花、風媒花に分けられますが、杉や檜は風媒花で、風に子孫の運命を託す種類です。

虫媒花や鳥媒花と違って地味な花をつけます。

懸命に子孫を残し続けていると思うと複雑な心境になりますが、この時期、桜を存分に楽しめないということは損していることのように思います。

杉と檜の花粉を避けて桜を楽しもうとすると、2季咲きの子福桜と十月桜、四季桜、それに寒緋桜(平開しない濃紅色の桜。台湾や沖縄、亜熱帯の地域に適した品種)、4月下旬からゴールデンウィーク中に咲くナラノヤエザクラ、ウコン、そして晩春の中でも最後に咲くのが深山桜など思い浮かびますが、花粉症に負けて思い切り桜を楽しめないのが毎年残念で、今年は意を決して(!)

高尾にある、国立研究開発法人 森林研究・整備機構 “森林研究所 多摩森林科学園” に桜を観に行ってきました。

 

 

ここは、8ヘクタールの広さがある桜の保存林が有名で、入手元と現地名をセットにして戸籍管理をしています。
日本全国の伝統的栽培品種が約500栽培ライン、約1400本植えられ、収集、保全、研究されているのですから、大規模です。


 

 

あちらこちらに休憩のできるベンチが設置されています。

 

 
開花時期も様々なので、遅咲きの品種はまだ楽しめます。
開園時間は、通常9時半〜午後3時半までで、3,4 月は9時〜4時までです。
月曜が休園日ですが、3月から5月は無休です。
 
 
桜の保存林以外でも樹木園が3区間あり、国内外約500種、約6000本植えられています。
第1樹木園では国内外の針葉樹が中心で、第2樹木園は落葉樹も多く、第3樹木園は元は林業用樹木の試験林で、今は国外の樹木園が中心として植えられているそうです。
常緑針葉高木で約30mのテーダマツは迫力がありました。
 
野生植物も775種あり、花の名前を覚えるのも楽しいです。
ムササビ(夜にしか見られませんね…)、鳥、昆虫などなど見所が多く、ツアーガイドを利用すると桜以外の楽しみ方を色々と教えていただけそうです。
高低差のある森林地帯なのでハイキングに適した服装がお勧めです。
低いロープは張られていますが、踏み外すと転落し、怪我で済めば良いような場所もあります。
 

沢山の桜を観た記録として自己満足ですが、写真をたんまり載せます。
 
カメラ本体とレンズ2本のオート機能が壊れているので(全部壊れている…)、マニュアルで撮影しました。
全て買い替えの時期です。
近距離のピント合わせ以外はiPhone6の方が優れていました^_^;
撮影者の問題かしら。
 
 
エントランス正面に植えられた桜は、“はるか”という名前の桜です。
 
 
“はるか”は、“思川”という品種を実生、発芽させ、遺伝の研究として育成されました。
“思川”の両親は“ソメイヨシノ”と“十月桜”なので、野生種としては、“マメザクラ”、“ヤマザクラ”、“エドヒガン”、“オオシマザクラ”の4種が関わっている桜です。
2013年、NHK大河ドラマ『八重の桜』に因み、福島県では八重桜を復興のシンボルとしました。
森林総研から寄贈され、主演の綾瀬はるかさんから“はるか”と命名したそうです。
薔薇ではないけれど、自分の名前がつくってどんな気分なのかしら(*^^*)
14~19枚の花弁の八重咲きです。
 
 
ここからはザーッと写真を載せていきます。
 
 
 
 
 
ほわっとした桜の光に包まれました。
 
 
 見上げて。
 
 
 
花曇り
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アメブロ設定画面が小さいので、載せると細部が潰れてしまいますが、逆光で花弁を透けさせるのが好きで、このような写真を沢山撮りました。

 

 
 
枝垂桜はいくつもの遺伝子が含まれている栽培品種で、形状が一致さえすればそれ以上の明確な区別はしません。
個々の名前は沢山ありますが、複数の系統を一つの栽培品種として一緒くたに扱うそうです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
大木
 
 
 
こちらは撮影スポットでした。
撮影スポットでは三脚を立てている方も何人かいらっしゃって、10分待って場所が空かないことが多く、何となく眺めて写真をパッと撮って進みました。
 
 
 
桜は日本の国花で、世界の中でも国花としているのは日本だけです。

国花としての桜は、ソメイヨシノではなく、ヤマザクラです。

大まかな分類として、山桜は、屋久島から樺太まで日本全土を覆っています。

国花ではなく、県花としては、京都はシダレザクラ、奈良はナラノヤエザクラ、山梨県は、フジザクラ色々あります。

日本での自生種は、約10種類、自然交配種が約20種、これらを親とした現存する園芸種が悠に300種を超えます。

 

花弁の枚数は、

一重咲きの他、半八重(花弁の数が710枚)、八重(1160枚)咲きがあり、八重を越える花弁の品種は、キク咲きと呼ばれ、花弁の数は驚異の100400枚です。

兼六園の菊桜は有名ですね。

新宿御苑でも観ることができたはず。

 

桜の色は、

白、淡紅、薄紅、紅

緑の色を付けるギョイコウ、黄色い花を付けるウコン、紫がかった桜はヤダケムラサキ、ムラサキザクラ、ヤエムラサキザクラなど色をとっても様々な種類の桜があります。

森林総研にはウコンがあったように思いますが、私が訪れた時はまだ開花していませんでした。

見返り坂という場所が遅咲きの桜のスポットだったと記憶しております。

 

文献としての桜は、

古事記に初めて登場したとされ、(呼称が木花)、桜とはっきり明記されているのは今のところ日本書紀ですが、縄文土器の生地として桜は出土しています。

万葉集では梅の人気が絶大でしたが、嵯峨天皇と仁明天王の寵愛により人気が逆転し、公家から武士、庶民へと花見文化は伝わりました。

 

現代の日本の花見文化は、桜を愛でるというより、飲み会の集いであったり人付き合いの場といった印象が強いです。
人が多くて賑やかな場所は苦手なので、私には最適の場所でした。
 
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