作品 『Green Topophilia』 制作過程 1 | ミニチュア制作 La Petite Fleuriste

作品 『Green Topophilia』 制作過程 1

大部分ができたものから更新します。


スウェーデンのJukkasjärviにあるIce Hotel(ICEHOTEL)のシャンデリアを本で見て、氷の部分を鉱物にして全体的な雰囲気を取り入れたいと思いましたが、制作していたら全く別物になりました。
デッサンはできないので、いつも思いつきで作り始めるのですが、考えなし過ぎて、諸々数が合わなくなり、次回以降の改善点となりました。
次回作はラフな雰囲気のシャンデリアではなく、パキッとした雰囲気にしたいと思っています。

今回の作品内では、紀元前後の出土品を多数入れるので、
シャンデリアもプリミティブな雰囲気でざっくり感重視なのですが、少しエレガントな要素を入れたいと思いました。
写真をよく見ると分かりますが、2箇所装飾部分が足りないので型を取って補う予定です。


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鉱物はグリーンアパタイトを砕きました。
綺麗なカットではなく、出土品に合わせようとガチャガチャにさせています。
グリーンというよりブルー寄りに写っていますね。
アパタイトというとあまり体に良くない印象がありますが、意図的に入れています。
硬くて脆いので、穴の処理に苦戦。

チェーンの部分はハンダ付けをしています。
外れないように100箇所以上ハンダすることになりました。
何でもないようで意外と手が凝っています。
ライトはLEDです。
銅線が繊細なので、運ぶ際に細心の注意が必要になりました。
照明って苦手です。


テーブルはTrestle Tableの変形バージョンで、勿論オリジナルデザインです。
天板が色彩豊かな緑色の石で、脚の部分も相まって、木に見えるようなテーブルです。
脚が出ているので、実用性のないデザインです。

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脚はガッサガサのテクスチャーの予定でしたが、潤いが欲しくなり、結局はオイル仕上げにしました。

このテーブルの上に花を飾り、そこが主役となります。
花は6,7割が完成しました。


緑が作品のテーマにあり、タイトルは仮に付けましたが、その説明はまた別の機会にします。

この作品は精神的な補完要素が強いです。
エメラルドの小さな石をテーブルの上に設置して完了します。
というのも、祖母が亡くなった日、祖母が肌身離さず身につけていたエメラルドの指輪が病室からなくなりました。
看護師さんから時計等外すよう言われ、外して置いたのは私です。
席を離れ、戻ったらなくなっていました。
何処に行ってしまったのでしょう。
祖母が大切にしていた高そうなエメラルドの指輪で、記憶では私の幼少期からつけていたと思います。
あんなに大切にしていたのに呆気なくなくなってしまった。
地金の繊細さがエドワーディアンっぽい雰囲気でした。
生前私にあげると言っていました。
何でもいいから祖母がずっと身につけていたものが欲しかった。
随分探しましたが、見つからず、心にぽっかり穴が開いたようです。
他人から見たら大したことではないのでしょうが、私は気持ちが強くて。
それで今回の作品でエメラルドを補完することにしました。
エメラルドは、私の誕生石でもあり、その一件以降、責任を感じて頭から離れません。
高価なエメラルドは設置できませんが、小粒のエメラルドをテーブルの上に置きたいのです。



床がほぼ完成して、今、窓の大部分が完成したところです。
壁が勝負です。
まずは、壁に飾る装飾部分から取り掛かろうと思っています。
天井に窓の外の風景、他の照明、額縁…まだまだやることが沢山。

花がメインなはずなのにやることが増えてしまいました( ˙-˙ )