美少年の彫刻 | ミニチュア制作 La Petite Fleuriste

美少年の彫刻

最近彫刻のことばかり書いているような気がするのですが、

今日も彫刻について。

 

私は、遡れば幼少期から彫刻が好きだったようです。

父に連れて行ってもらった美術館で、

父に「彫刻は触ってわかるんだ、ほら、触ってみな」

と言われた4、5歳の私は嬉しそうに触ったらしいです。

それを見て、館員が慌てて飛んできたのは言うまでもないことで・・・笑

 

さて、バルジェッロ国立博物館にある美少年の彫刻のことを書きます。

この博物館はフィレンツェにあります。


フィレンツェは、当時、ソドミー(男色)の都市でした。

ヨーロッパでは、悪名高かったそうです。

『夜間犯罪および修道院取締局』も設置され、半世紀程の間で

告発された男色者はあらゆる階層に及び、数にして1万人を優に越えたとか・・・。

当時の人口が7万人程度です。

フィリッポ・リッピ、ボッティチェリ、ダヴィンチなども含まれていたようです。

色々は文献を見ましたが、ダヴィンチはそういう趣味ではないと思うのですが・・・。


以下は、去年5月19日に撮った写真です。


florence


Museo nazionale del Bargello



バルジェッロ国立博物館外観


Museo nazionale del Bargello


中庭


Museo nazionale del Bargello

Museo nazionale del Bargello


家紋のレリーフ。

Museo nazionale del Bargello

 


バルジェッロ国立博物館所蔵、ダヴィデ2点を紹介します。

以前のブログで記載したミケランジェロのダヴィデと比較してみると面白いですアップ

フィレンツェについても少しだけ書きました。


 


ドナテッロ 『ダヴィデ』 ブロンズ

david


david

戦いに勝利し、気だるく剣を下ろしたダヴィデは何故か裸。

裸なのに帽子を被り、ブーツのようなものを履いています。

しかも幼児体型、且つ女性的な官能美(胸も膨らんでます)があり、

何やら怪しい雰囲気です。

体型も女性らしい表情も、少年の時期だからこそでるものなのでしょうか、

彼の性的嗜好でしょうか。

因みに、この作者、ドナテッロは美少年が好きだったとされています。



david

お腹とお尻に注目しました。


david

この角度から見ると、鞭を持っているように見えます。


david

ゴリアテの首を足で踏みつけ、そのゴリアテの兜の羽飾りが

内ももを這う様にして伸びてきています。


david


david

ブーツの模様まで細かく彫り込んでます。

ゴリアテの首
david


ダヴィデの美しい横顔
david

↑公式の写真(?)を頂戴しました。

帽子も綺麗に写ってます。


正面
david

口角が片方上がってます。


ここは撮影は禁止なのですが、館員に許可を取り、写真を撮ってました。

ところが、厳しい館員が来て、怒られている人がいたので、

結局撮影はあまりできませんでした。


ドナテッロは後に、ミケランジェロやダヴィンチに影響を与えていますが、

ミケランジェロのダヴィデとは違い、か弱そうに見えました。

戦っている姿が想像できません。。


ドナテッロのパトロンはコジモです。

フィレンツェの大銀行家メディチ家、その中でもコジモ・デ・メディチといったら

財産をフィレンツェの芸術に費やしたことで有名ですね。



 

まず、一つ目のダヴィデでした。


ドナテッロのダヴィデは、静謐な中に内的な生命感や、

女性的な官能美が感じられる作品でしたキラキラ


次は、ベロッキオのダヴィデについて書きますメモ