感動した彫刻2 | ミニチュア制作 La Petite Fleuriste

感動した彫刻2

ボルゲーゼ美術館のことを書くと長くなりそうなので、

彫刻の作品のみできるだけ簡潔に書きますメモ


昨日の続きで、ボルゲーゼ美術館内のベルニーニの作品。

ベルニーニ(ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ)は彫刻家としても建築家としても

名を残しています。

ローマのサンピエトロ大聖堂の建築物が一番有名かもしれません。

ルーブル宮殿の改築計画にも携わっています。


ベルニーニの彫刻は、繊細で艶かしく美しい作品ですキラキラ

感情が露呈し、肉感的で美しい曲線、そしてねじれの多用・・・


まずは『プルトンとプロセルピナ(Rape of Proserpina)』について。

題の通りの作品です。


Rape of Proserpina


冥府の王プルトンが大地の女神ガイアの娘プロセルピナに一目惚れし、

冥界に連れ去ってしまう場面です。


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涙を流しています。


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bernini
拒絶するプロセルピナの手はプルトンの顔を歪ませています。

離さなじとするプルトンの荒々しい手はプリセルピナの腿に食い込んでいます。

左から見ると、プロセルピナは跳び上がっているように見えます。


ご覧の通り、様々な技巧が使われています。 

因みに私がイタリアで最も感動した彫刻はミケランジェロのピエタですが、
ミケランジェロはベルニーニの作風が嫌いです。
ベルニーニは瞬間瞬間を捉え、動きがあっても

それ以外の何物にも変化し得ないからです。
前回の『アポロとダフネ』の感想の中で“時が止まったよう”と書いたのは

それは、ミケランジェロにとっては好ましくないものです。

とはいえ、私は両者の彫刻が大好きです。


ボルゲーゼにあるベルニーニの彫刻は、

『アポロとダフネ』、『枢機卿シピオーネ』、『真実』、『太陽』、
『アエネアスとアンキセス』、『雌山羊アマルテア』
『プルトンとプロセルピナ』、『フランス王ルイ14世騎馬像のためのテラコッタ習作』

『ダビデ』です。

『ヘルマフロディトゥス』はルーブル美術館に移されています。


躍動感のある『ダヴィデ』、

DAVID


bernini


DAVID

DAVID

子供、成人、老人の肉質を捉えた 『アエネアスとアンキセス』も名作です。

ダヴィデより、こちらの方が好きかもしれません。

こちらは、20歳のときに彫り始めたものです。


AENEAS

ボルゲーゼ美術館の目玉の一つに
アントニオ・カノーヴァ の『パオリーナ・ボルゲーゼ』という作品があります。


antonio canova

ドレープが美しく、クッションも大理石とは思えません。

木製の台座の中に仕掛けがあり、この彫刻は回転します。

鑑賞者は、動くことなく堪能できるのですドキドキ

アレッサンドラ・アルガルディの『眠り』という作品も

素晴らしいので載せたかったのですが、写真がありませんでした。

前述したように長くなるので絵画は省きますが、ボルゲーゼ美術館にある絵画として、

ベルニーニ『自画像三部作』、ラファエロ『降架』・『一角獣を抱く貴婦人』、

バッサーノ『最後の晩餐』、ルーベンス『ピエタ』、コレッジョ『ダナエ』、

アルバーニ『春・夏・秋・冬』、

ティツィアーノ『柱のキリスト』・『アモールに目隠しするヴィーナス』・

『聖愛と俗愛』などの名作もあります。

カラヴァッジォの作品も豊富です。

『果物籠を持つ少年』、『ゴリアテ(自画像)の首を持つダヴィデ』
『聖ヨハネ』、『バッカスに扮する自画像』、『馬丁たちの聖母』

『聖ヒエロニムス 』・・・。

この中では、『馬丁たちの聖母』が一番好きですキラキラ

 

ベルニーニの作品にエクスタシーを感じる聖テレジアの作品があるのですが、

それもそのうち載せようと思います。

でもやはり、私は、『アポロとダフネ』の作品が好きなのですドキドキ