先日、沖縄に住むアメリカ人女性との日本語レッスンで出た話題。
英語だと"read the atmosphere"。
生徒さんは日本に数年暮らしているそうですが、基本的には英語で生活できる環境で日本語初学者。
英語で教えて欲しいということで、私の日本語レッスンを時々受講してくださっています。
日本語学校だと「直接法」といって日本語ONLYで教えますが、英語で説明したほうが早い時もあるし、学習者からの需要があるんですよね。
そのレッスンで取り上げた本がコチラ👇
ビジネススクールINSEADのErin Meyer教授による、異文化コミュニケーションに関する書籍です。
アマゾンJPの "Occupational & Organizational Popular Psychology"ジャンル売り上げNo.1。海外で働きたいビジネスパーソン必読書ですよ!
"Chapter1 LISTENING TO THE AIR" に出てくる日本人男性の話には、思わず頷きました。
日本では、日常でもビジネスでも「察する力=空気を読む力」が求められます。
具体的には相手の感情を読み取って、言葉の真意をはかる能力と言えるでしょうか。
遠い昔、CA時代に私はこれで苦労したような・・・。
マニュアル通りに業務をこなすのは当たり前の最低ライン。
お客様が喜ぶサービスを提供するには、マニュアルにない工夫と経験が必要です。
飲み物一杯をとっても、全員が欲しいわけではないですからね。
その点において、私はアジア系航空会社のほうが利用していて心地良い気がします。
『The Culture Map』に出てくる日本人男性は、Meyer教授に"What do you mean 'read the air'?"と問われて、「空気を読む」をこう説明します。
振り返れば、学校や会社での集団生活を上手く切り抜けるために、私も「その場に合わせた発言」を自然と学んだのかな。
Meyer教授はHigh-ContextとLow-Contextで説明していますが、島国である日本においては、長い間、単一に近い民族間で歴史文化を共有してきました。
したがって、言葉にせずとも相手の意図を汲み取る能力が培われた。
この逆がLow-Contextの国々で、アメリカ、オーストラリア、カナダなど欧米が多い印象。
私のこれまでの経験でも、日本人ほどの「察する力」を持っている人は欧米圏にはあまりいなかったですね(もちろん、個々のパーソナリティによりますが)。
郷に入っては郷に従え。
コミュニケーションスタイルの違いを理解して、時には言葉でしっかり伝える。
私は今では、日本にいると「空気を読まないほう」で、欧米圏にいると「空気を読んでしまうほう」。
言いたいことは上手に伝えて、程よいバランスを取っていきたいところですね。
では、みなさん良い週末をお過ごしください♪