先日、沖縄に住むアメリカ人女性との日本語レッスンで出た話題。

 

 

 

 

    
それは「空気を読む」こと

 

 

 

英語だと"read the atmosphere"。

 

 

生徒さんは日本に数年暮らしているそうですが、基本的には英語で生活できる環境で日本語初学者。

 

 

英語で教えて欲しいということで、私の日本語レッスンを時々受講してくださっています。

 

 

日本語学校だと「直接法」といって日本語ONLYで教えますが、英語で説明したほうが早い時もあるし、学習者からの需要があるんですよね。

 

 

 

 

そのレッスンで取り上げた本がコチラ👇

 

 

 

 

 

 

 

ビジネススクールINSEADErin Meyer教授による、異文化コミュニケーションに関する書籍です。

 

 

アマゾンJPの "Occupational & Organizational Popular Psychology"ジャンル売り上げNo.1。海外で働きたいビジネスパーソン必読書ですよ!

 

 

"Chapter1 LISTENING TO THE AIR" に出てくる日本人男性の話には、思わず頷きました。

 

 

 

 

"In Japan, we implicitly learn, as we are growing up, to communicate between the lines and to listen between the lines when we are speaking. Communicating messages without saying them directly is a deep part of our culture." (p.33)

 

 

 

日本では、日常でもビジネスでも「察する力=空気を読む力」が求められます。

 

 

具体的には相手の感情を読み取って、言葉の真意をはかる能力と言えるでしょうか。

 

 

遠い昔、CA時代に私はこれで苦労したような・・・。

 

 

マニュアル通りに業務をこなすのは当たり前の最低ライン。

 

 

お客様が喜ぶサービスを提供するには、マニュアルにない工夫と経験が必要です。

 

 

飲み物一杯をとっても、全員が欲しいわけではないですからね。

 

 

その点において、私はアジア系航空会社のほうが利用していて心地良い気がします。

 

 

 

 

『The Culture Map』に出てくる日本人男性は、Meyer教授に"What do you mean 'read the air'?"と問われて、「空気を読む」をこう説明します。

 

 

 

If I am in a meeting in Japan and one person is implicitly communicating disagreement or discomfort, we should be able to read the atmosphere to pick up on that discomfort.

 

 

 

 

振り返れば、学校や会社での集団生活を上手く切り抜けるために、私も「その場に合わせた発言」を自然と学んだのかな。

 

 

 

Meyer教授はHigh-ContextとLow-Contextで説明していますが、島国である日本においては、長い間、単一に近い民族間で歴史文化を共有してきました。

 

 

したがって、言葉にせずとも相手の意図を汲み取る能力が培われた。

 

 

 

この逆がLow-Contextの国々で、アメリカ、オーストラリア、カナダなど欧米が多い印象。

 

 

私のこれまでの経験でも、日本人ほどの「察する力」を持っている人は欧米圏にはあまりいなかったですね(もちろん、個々のパーソナリティによりますが)。

 

 

 

郷に入っては郷に従え。

 

 

コミュニケーションスタイルの違いを理解して、時には言葉でしっかり伝える

 

 

 

私は今では、日本にいると「空気を読まないほう」で、欧米圏にいると「空気を読んでしまうほう」。

 
 
 

言いたいことは上手に伝えて、程よいバランスを取っていきたいところですね。

 

 

 

では、みなさん良い週末をお過ごしください♪