約70年前、ハワイや中米からオーストラリアに、サトウキビの害虫の天敵にするために連れてこられたCane Toad(オオヒキガエル)という体内に毒素を持っているカエルがいます。結局サトウキビ畑の害虫を食べるにはこのカエルは背が低すぎて天敵の役目をなさなかったので、お役御免となりました。


その末裔が最初に導入されたクウィーンズランド州から全国に進出しているのです。西豪州の最北部にも数年前に入っており、州北部のBroome(ブルーム)という町までは2年ほどで到達するだろう、と言われています。このカエルを食べるヘビやワニがカエルの毒素で死んで、生態系が変わってしまうということから、ボランティアによる捕獲駆除活動は続けられていますが、なにしろ一匹のカエルが3万個の卵を産むのですから勝敗は見えている感じです。



オーストラリア・パース在住漫画家のブログ-75


ブルームからパースまでは2000km以上あるのでパースに来るまでには当分かかるでしょうが、いずれ我が家の庭で見ることができるようになると思います。

家の付近にはタイガースネイクという毒ヘビがおり我が家の庭にも出現し少し怖いのですが、このカエルのためにタイガースネイクの数が減ることはには抵抗がありません。人間は自分勝手なものですね。