オージーの知り合いが3カ月のlong service leave(長期勤続者、有給休暇)を取っているので、電話で様子を聞くと、ヨットの手作りをしているとのことでした。素人仕事なのでどのようなヨットができるかは分かりません。進水式に一緒に乗ってくれと頼まれましたが、ヨットが浮かぶかどうかを確かめた二度目の航海には乗船することを約束しておきました。
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このlong service leave(長期勤続休暇)というのは通常の年4週間ある有給休暇とは別の制度で、会社に10~15年間(会社により違う)連続して勤務すると3カ月の有給休暇がもらえる、というものです。

この有給休暇は、もともと英国からオーストラリアに派遣された役人が英国に里帰りをするために設けられたものです。昔は船旅だったので、オーストラリア・英国間の往復に2カ月と、英国での1か月の休暇で合計3カ月の休暇となったわけです。旅行時間が短縮された飛行機の現代でも3カ月はそのまま残ったのです。

人間一度獲得した権利はなかなか手放さないものですね。ただ転職が頻繁に行われるこの国では、この制度を利用する人の数は多くないのが現実のようです。


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日本では普通の有給休暇でも完全に消化するのは難しいと友人から聞いたことがあります。この3カ月の長期勤務者の有給休暇のことは日本の友人には刺激が大きすぎると思いまだ誰にも話していませんが、信じてもらえないかもしれませんね。