青山(T):「お時間大丈夫ですか?」


ちなつ:「私はまだ大丈夫ですよ。」


青山(T):「ではちょっと席を変えてお話しさせてください」



そういって、カフェルームのような場所で話が始まった。




25歳のとき、アメリカへ1週間の旅行へ行ったときだった。



私は一人でロサンゼルスとラスベガスへ遊びに行ったんだ。


一般的な観光みたいなもので、ハリウッドやラスベガスでカジノといった


プランだった。



4日目からラスベガスに入った。


ルクソールというピラミッド型のホテルに泊まった。


ホテル以外は予約していなかったから、見たかったミュージカルも


見ることができず、ほとんどカジノに明け暮れていた。


ギャンブラーでもないのにですよ、笑っちゃいますよね。


なんとなく気分を変えたくて、確かラスベガス三日目だったかな、


ハードロックカフェホテルのカジノへ行ったんですよ。


だいぶお金も減っていて、スロットはちょっと長く遊ぶには厳しく


なっていたのでブラックジャックをやっていた。


やり始めて1時間ぐらいで、少しプラスになっていた私は、


うまくもない英語でディーラーと駆け引きをしていたんだ。


多分こんな会話だった。


青山(T):「次は良いカードくれよな」


ディーラー:「Aoyamaさん、だいぶ勝ってきてるじゃないですか」


知らない人:「何言ってんだよ、俺負けまくっているよ。」


ディーラー:「え??Aoyamaさんと話してるんですよ。」


知らない人:「俺がAoyamaだって」


・・・

・・・

・・・


「おい、ちょっと話さないか?」



ありえないと思わないかい?


知らない土地でカジノやっていたら同じテーブルに同姓が


いるなんてことさ。


そのあとはもちろん夜通し飲んだよ。しこたまね。


そうしたら名前まで一緒でしたーなんて奇跡以外ないよー。




すげー好青年でさ。熱い友情を交わしたな~。


そのあと日本で27歳の時に会ったときは


代理店の大手の電道で仕事してるって言ってたな。


今は何しているかわかんないけどね。


懐かしくてまた会いたくなっちゃたなー。


ちなつさんの言っている人と同一人物だったら面白いね。


今度飲みに誘ってみるから、乗ってきたらちなつさんにも


報告するよ。


なんか好き放題俺の話聞いてもらっちゃったしね。


私とはどんな仕事で絡めるかはわかんないけど、


嘉藤と同様、うまく仕事につなげましょうね。


ではまた。




ショック!ショック!ショック!



もう何がなんやらわからん。


ということでその夜は久々後輩(今田・田中)を連れて、


ダイニングバー「ソガワ」へ行った。


開口一番、ちなつは、



「えーありえないことがありました。発表します。」


「二人もありえないこと発表しなさい」