こんなメールの文面だった。
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From:青山健二@トラベルジャパン
件名:先日はありがとうございました。
本文:
スロープコミュニケーションズ
竹本 ちなつ様
お世話になります。
トラベルジャパンの青山でございます。
先日は『トラベル博覧会2007』にて弊社のブースにお立ち寄りいただき
誠にありがとうございました。
竹本様のほかにもたくさんのお客様に来ていただき、弊社ブースは
『トラベル博覧会』出展以来、もっとも賑わいを見せた年になりました。
これもひとえに竹本様のおかげです。
ありがとうございました!
まずはご来場の御礼まで。
今後ともよろしくお願いいたします。
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トラベルジャパン株式会社
青山 健二
----------------------------メールここまで------------------------
『おおおおお、そうだった。』
実は先週末に、ちなつは仕事の関係で『トラベル博覧会2007』に行って、トラベルジャパンの
ブースに立ち寄っていたのである。
(ここ最近、すっかり物忘れが激しくなってる。ああ、これも忙しさと年齢のせいかな・・・)
狂喜乱舞してみたものの、業務メールだったというこの結末。
喜ぶだけ損だったわーなんつっても、青山健二との接点が持てたことに素直に喜ぶちなつだった。
『でも、待てよ。』
接点ができても、むこうは121メールじゃなくて、一斉配信で送信してきてるし、
たぶんちなつのことは覚えていない。
でもこちらからコンタクトしたらひょっとしたら思い出してくれるかもしれない。
そんな葛藤という感情の振り子の中で迷うちなつ。
考えれば考えるほど、仕事は手につかなくなり、頭の中をある想いがぐるぐる回ってしまう。
(人って何かをやろうとするとき、最良の自体と最悪の事態を想定しがちである。
めったにないことはめったにないのにも関わらず。)
『よし!』
何かを思い立ったちなつは、おもむろに返信メールを書き始めた・・・
(つづく)
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【登場人物のおさらい】
竹本ちなつ・・・広告代理店『スロープコミュニケーションズ』で営業勤務 28歳 主人公
青山健二・・・3年前に電車でであった青年。まだ謎多し。
田中進・・・ちなつの会社後輩で26歳。飲み仲間。
今田麻希子・・・ちなつの会社後輩で27歳。飲み仲間。
嘉藤氏・・・トラベルジャパン社の担当者。ちなつに好意。
上司A・・・トラベルジャパン社の嘉藤氏の上司。
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