024【コーチングから観た、アリとキリギリス理論②】

前回、この時代を生きるにあたって必要な考え方として「キリギリスが活躍できる時代」、そして「アリとキリギリス思考の3つの違い」と、「コーチング理論からの視点」と絡めてお話いたしました。


 今回は、この3つの違いの2つについてお話していきたいと思います。


結論としては
 「これからは縦の関係性を理解し、違いを前提にした3次元視点で物事を捉え行動していく人が活躍する時代」ということ。


では、違いの部分とは?
① 「貯めるアリと使うキリギリス」
② 「巣のあるアリと巣のないキリギリス」
の部分で観ていきます。

この違いは
〇貯め込むアリ思考→知識やお金や知識量など
・貯め込むことを優先順位におくこと
・知識量が多い人は少ない人よりも優れているという価値感
  ↓
 「こういうモノを持っている!蓄積したものなど過去の経緯」重視タイプ

一方、キリギリス思考は?

〇使うキリギリス思考→経験や創造
・使ってこそ意味がある
・蓄えよりも使うことで得られる
  ↓
 「これからどうするか?という未来創造」重視タイプ

このような違いが価値感としてあるということです。


人間の体の仕組みもそうですが、息を吐くが先で吸うは後。
・息を吐く→使う→使うから入る現象(長期的効果現象)
・息を吸う→貯め込む→蓄えたら止めることが可能(短期的効果現象)
吐くと自然に息を吸おうとする→吐き続けると苦しくて吸ってしまう(長く繰り返す)
吸うと意識して止めることができる→ある程度コントロールできる(短い時間耐える)

というような仕組みからも違いの解釈が出来ます。


次に「巣のあるアリと巣のないキリギリス」はどうでしょう。
これはシンプルに二つのことが考えられます。
1、「内と外」
〇アリの巣→土の中=内側=狭い
〇キリギリス→土の外=外側=広い
2、「集団思考」
〇巣があるアリ→集団重視志向→秩序や序列、ルール
〇巣がないキリギリス→個人重視志向→自分らしさや囚われない

この二つの側面から「内側と集団重視志向」のアリと「外側と個人重視志向」という違いが見られます。特にアリは、巣と外など線引きのある環境が基本の思考回路なので、対立的な思考や「善悪」「正しいか間違いか」などの線引き傾向になります。
まさに二元対立的思考ですね。
逆にキリギリスは「内か外か」という発想がないため対立するよりも、置かれた状況をどのように判断するか俯瞰した視点の傾向になっていきます。これは、自己調和であり線引きというよりは縦への方向性や抽象度合いを上げていけるかという思考になります。そうすることにより集団の中の狭い範囲での役割なのか、それとも全体を見た中での自分らしさを基に行えることなのか。
 この「違い」をまずは認識することなのですね。

 

今回は2つの違いの部分①②についてお話しました。


次回は「縦の関係性」を理解していくための「③二次元のアリと三次元のキリギリス」のお話をしていきたいと思います。