アメリカ大学奨学金プログラム でアメリカへ留学し、現在、ドバイのエミレーツ航空で働く山田啓太さんの体験談インタビュー第2回目(全4回)です。
第1回目:http://amba.to/jXngAD


今回のメインテーマは、


「エミレーツ航空に合格した山田さんの就活」


山田さん(右)
グローバルスタディ海外留学センターのブログ-大学卒業式(アメリカ大学奨学金プログラム)


就職活動をしたのは、卒業してから?


就職活動は、アメリカにいたので日本の大学生みたいにはできてないんですね。 学生中は、ボストンのキャリアフォーラムに参加したり、夏休みに日本に帰った時に東京キャリアフォーラムに行ったりしましたけど、3年生のときはうまくいかなかったですね。卒業する前後に色々調べ始めて、帰ってきてから上手くできましたね。時間があったので。




もし、日本の企業で働く場合であれば、もう少し早めの就職活動が必要でしたよね?


結局、アメリカの日本留学生は、3年生くらい就職活動を始めて行かないと、卒業して就職活動を“さあ始めよう”としても遅いと思いますね。僕の場合は、3年次からアメリカのキャリアフォーラムに参加していたのが良かったです。 3年生のときからボストン、ニューヨーク、ロス、東京であるので、そのようなキャリアフォーラムに参加した方がいいです。


ボストンなどのキャリアフォーラムは、企業との面接予約をとらなくてもいいの? 3年生のときから面接はとれた?


何社かは面接がとれて、もちろん一次面接でだめでしたけど、面接・筆記試験はOKでした。 面接の予定が何もなくても、当日行ってみたら、ウォークインで話せますし、当日面接ができなくても収穫はあると思います。 とにかく、そこに行くと凄い数の日本人がいるので、「これはしっかりやらないかんぞ」っていう気持ちが強くなりますね。 とくにボクが行っていた大学は Maryville College という小さい大学なんですけど、周りのアメリカ人学生は就活とか何もしないわけですよ。 だからやっぱり、日本の就職活動は独特なので、3年次から就職活動したり、積極的に情報収集したり、自己分析したり、将来何をしたいのか考えたりするのは大事だと思います。


自己分析はどのようなことをやりましたか?


自分の生い立ちから考えて、今までどうのような方向に進んできたのか、また、自分の人生でどういうことが重要な出来事だったのかとか、色々と考えました。 それは、履歴書やアプリケーション用の就活のためだけでなくて、4年間の留学はどうだったか、これからどうしたいのか、をかなりしっかり考えられたので、面接の時にもスンナリ自分を出すことができました。


そういう自己分析を行う前と後では何か変わりましたか?


やっぱり、話に一貫性が出ました。 何が目的で留学して、大学で何をして、これから何がしたいのかを自分の中で整理してうまく伝えられたと思います。


じゃあ3年生の後半から本格的に就職活動をしたんだ?


3年生のときから就職以外にも、大学院のことも調べましたし、日本に帰ったときにも就職活動もしていましたね。 2008年10月あたりからボストンや2009年夏に日本に帰ったときもキャリアフォーラムに行きましたね。キャリアフォーラムはマイナビとCFNかな。


キャリアフォーラム中に仕事が決まったものはありますか?


ないですね(笑)。 キャリアフォーラムに来る会社は日本でもトップクラスの会社ですよね。 なので、そのような会社で仕事をゲットするのは難しいと感じました。 友達で一人三井物産に受かった人がいるんですけど、その人は、東北大学を出て、アメリカの大学院を卒業していて、ボストンでは(三井物産では)彼一人が受かった人でしたね。 かなり高いレベルの人、本当にしっかりした考えを持った人でしたね。 で、会社もそういった人を一人二人採用するくらいなので、行ったから受かるといったことはないです。 はっきりいって、キャリアフォーラムで仕事を見つけるのは難しいですね。


それでもキャリアフォーラムに行くいみはある?


はい、それでも行く意味は絶対にあります。


結局キャリアフォーラムは何回参加しましたか?

 

3回ですね。アメリカで2回、日本で1回ですね。 これは個人的なことなんですけど、アメリカに4年間いたので、なかなか日本の企業の中で本当にここで働きたいという企業を見つけられなかったのは事実です。  心理学部卒業で目指せるのは、技術系は無理なので、総合職になりますね。ですが、果たしてそのような仕事をしたいかが分からなかったこともありました。


グローバルスタディ海外留学センターのブログ-エミレーツ航空へ就職

エミレーツ航空に決まったのは、卒業後ですよね。


卒業する前に仕事が決まらなかった場合に、OPTを利用してインターンをしようと決めてました。 実はエミレーツが決まった後に、またアメリカに戻って“中学校のスクールカウンセラー”として働いていたんですよ。 もし、その間に仕事が決まらなければ、大学院に進学しようと考えていました。 ただ、そこでエミレーツに受かったので、昨年11月に日本に帰ってきました。


エミレーツ航空に限って話をすると、エミレーツは人気企業で、凄い数の応募があるんですね。 月に何万枚単位で履歴書が届くみたいなんですね。 そんな中で、自分が英文履歴書と写真を送ったんですけど、それで次の審査に進めたのはビックリしたんですね。 その後は、一次試験と二次試験。 一次試験は東京のヒルトンホテルで、面接官1人に対して面接者が3人いて全て英語なんですね。 二次試験も東京ヒルトンで、それで1日かけてあったんですよ。 個人面接からグループディスカッション、英語の試験を1日かけて行って、その場で落ちた人が帰っていく、といったシステムでした。 その日だけで70人から16人まで絞られて、最終的に7~8人くらい決まります。


エミレーツ航空は、山田さんのどのような点を評価していると思いますか?


そうですね、エミレーツの面接を振り返ると、自分で言うのもなんですけど、英語力は他の人と比べるとずば抜けていたと思います。他の人は、短期留学や1年といった留学の人が多かったので、4年間留学した自分との差は大きいと感じました。 2次試験で行われた英語の試験はTOEICに近いと思いますけど、満点だったと思います。 他の人は難しいと感じていたようなので、英語力の面では評価されていると思います。グループディスカッションで10人くらいで話す時も、他の人よりはアピールできていたと思います。



それは話す英語力の面? それとも話す内容面で?


まず英語力はもちろんなんですけど、やっぱり Maryville College に行って良かったのは、大学が小さいんですね。 だからクラスでも先生1人に対して10人くらいの生徒なんですよ。 なので授業スタイルも常にディスカッションが多いんですよね。先生が「じゃあ、啓太どうおもう?」とか聞いてくるんですね。 そういった意味でも面接のグループディスカッションは、本当に楽というか、いつも授業でやっていたスタイルでやるだけだったんですね。 なので、正直なところ自分にとってはかなり有利な面接スタイルでしたね。 

個人の面接のときは、過去のことを聞かれるんですよね。 「なんで留学したのか?」「留学中にどんなことをしたのか?」「仕事の経験があればどういうことをしたのか?」とか。そういうことは自己分析をして、自分はなぜ留学して留学中にこういうことをした・・・とか全て考えていたので、すんなり伝えることができて、エミレーツ航空にはすんなりと受かった気がします。


日本でも就職活動しましたか?


しましたね。 日本の企業はWeb試験があるじゃないですか。 自分はそれに一番苦労しました。 面接に辿りつけたら結構自分を出せたんですけど、そこにたどり着くまでが大変でした。 ちなみに、日本ではJICAに行きたかったんですけど、筆記試験で落ちました(笑)

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第3回目からは、アメリカ大学の留学生活についてお話して頂きます。