みなさんこんにちは! 前回に引き続き、「アメリカの医療保険」についてお伝えします。
今回は、アメリカで受けた大腸がんと胃カメラの検査費用の支払いを巡って、半年間に及ぶ”病院”と”保険会社”と”当事者である私”のやりとりについて、少し長い文章となりますが、ご興味ある方は読んでみてください。
アメリカでは、大腸がん検査は、45歳以上の方であれば予防医療(Preventive Care)と考えられており、加入している保険会社にもよりますが、大腸内視鏡検査(Colonoscopy)を含めた大腸がん検査は患者の支出負担なしで検査を受けられます。
一方、胃カメラ (Upper GI endoscopy)に関しては、かかりつけ医の問診を受け、検査を承諾してもらう必要があります。その上、保険会社によっては事前に病院から保険会社へ「この患者さんは胃カメラの検査を受ける必要があるので、保険適用してくださいね」という事前告知が必要なことが多いのが現状です。
そこで、私も保険会社にその事前告知が必要なのか否かを事前確認し、必要ならば病院から保険会社へ事前告知してもらおうと思っていたので、保険会社のチャット(保険会社のマイページからのオンラインチャット)で確認を取ることにしました。回答は、「私が入っている保険内容であれば事前告知が不要」とのことでした。そのオンラインチャットの内容は、何かあった時のために念の為にコンピュータに保存しておきましたが、それが大変役に立ちました。
その後、大腸内視鏡検査と胃カメラを同時に受け、1ヶ月が過ぎた頃、保険会社から、これだけの費用を保険でカバーしましたよという書類(Explanation of benefits, EOBと呼ばれている)が届き、中身を確認すると、自己負担の費用の他に、$1,700は保険適用外と記載されていることに驚き、そこに記載されている文字を細かくみていくと、「病院からの事前告知なしに検査が行われたための追加費用であり、これは病院の過失なので患者が支払うものではないため、患者側が既に$1,700を病院に支払っているのであれば病院から$1,700を返還してもらう必要があります」という文章がありました。
そのため、私が支払うべきものではない、という確信のもと、病院へ問い合わせをすると、「あなたは検査を受ける当日、麻酔を受ける直前に”保険会社から支払われない費用については当事者(私)が支払います”という文章にサインをしています。保険会社が支払ってくれないのであれば、あなたが支払う必要があります」と返事が返ってきました。
ですが、保険会社としては、これは病院が払うべきもので保険会社が払うべきものではない、という文章もありますが、一方で、そもそも私が事前に保険会社に事前告知は不要という回答を保険会社からもらっている以上、保険会社にも過失があるはず、とも感じていました。
そのことを病院に伝えたところ、Arizona Department-of-Insurance and-Financial-Institutions のConsumer Service Sectionに不服を申し立ててみてはどうか、とのアドバイスを受け、今回起きた内容を提出し回答を待ちました。その間も病院からは、$1,700の請求は続きますが、不服を申し立てているところで支払うことはできない、と負けずに戦っておりました。
不服を申し立てて1ヶ月が過ぎようとした頃、返事がありました。そこには、「あなたが加入している保険の管轄はアリゾナ州ではなくカリフォルニア州のため、カリフォルニア州にある機関を紹介するのでこちらへ相談ください」とのことでした。
えーー、また一からやり直し!! とショックを受けつつ、ここで負けてはいけない、と、カリフォルニア州にあるDEPARTMENT OF INSURANCE Consumer Services and Market Conduct Branch, Health claims bureau というところに必要書類をオンライン申請し返信を待ちました。そうすると、2週間に一度程度という頻度で、何度も保険会社との進捗状況を知らせてもらえ、また、保険会社からも定期的に進捗レターが郵送されてきました。最初の頃は保険会社としては、病院側の落ち度であるため病院が払うべきもの、と協調されていたレターでしたが、次第に、保険会社からのレターの内容が微妙になり、病院と協議を重ねているところだから待ってくれ、という内容になってきました。
一方、病院側からは、相変わらず$1,700の請求書は届き、支払いの催促電話も何度もかかってくる上に、専門の取立て業者からも請求書が届く状態にまでなってしまいました。その催促の請求書には、不服申し立ての紙も同封されていたので、受け取ってすぐに不服申し立ての申請を行い、絶対に支払うものか! と強い気持ちで対応していました。
そして、カリフォルニア州にある中立的な立場で動いてくれた Health claims bureauから、
「保険会社が今までの支払い遅延の利息も含めた金額を病院に支払うこととなった」との嬉しいニュース!!
結局、検査を受けたその日から7ヶ月が過ぎようとしていた頃でした。
日本だったら、こんなこと有り得ないですよね。。。そもそも胃カメラであれば、健康診断で受けられるような日本ですし、保険が適用なのか否かでこれほどトラブルになることもないでしょう。
ちなみに、胃カメラだけの検査費用は、保険適用されなければ、なんと、$6,700という高額な検査費用でした。実際には、その当時は高額な医療保険に入っていたため、$250の支払いだけで済みましたが、冷静に考えてみれば、$250も高額ですよね、医療保険に入っていながら、さらに$250の支払いですものね。
本当にアメリカの医療費は高額だな、そして、医療保険が使いずらいし複雑だな、と感じた一件でした。
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