株式市場には今回の【新型コロナウイルス】は一四半期だけの問題であり、あとは急回復するとの見方が多くありますが、今日は以下のような見方が紹介されています。

*中国の貿易相手国として特にリスクがあるのはシンガポールとオーストラリア、韓国。また、すでに景気に弱さが見られるドイツと日本は新型ウイルスの副次的影響でリセッション入りする恐れがある。

*米カリフォルニア大学サンディエゴ校のビクター・シー(史宗瀚)准教授は「経済的には、このプロセスは向こう数カ月間は破壊的なものになる」

*シティグループのエコノミストは11日、1月29日時点の評価が今では楽観的すぎるとし、中国のGDP成長率予想を再び下方修正し、以下のようにしています。

第1四半期は《3.6%》(従来予想は4.8%)に引き下げ、
通年予想も5.3%(今までは5.5%)に引き下げ。

エコノミストは中国の今年のGDP成長率を5%台にしていますが、中には0%にまで落ち込むとする専門家もいます。
中国のGDPを1400兆円とすれば、1%成長で金額的には《14兆円》となります。
今までは6%成長とされていましたので、1年間で《84兆円》増加することが想定されていたのです。

ところが、今や良くて5%成長となりつつあり、金額で《-14兆円》となりますが、最悪0%成長なら《-84兆円》となり、これだけ想定より落ち込むことになるのです。

たしかなことはまだ言えませんが、中国経済や日本経済、世界経済に与える打撃はとてつもない規模になる可能性があるということを頭に入れておく必要があります。