1,365円(税込) 著者 和田秀樹


 この本は、「いい人」をやめるのではなく、「いい人」という特徴を活かしながら、損しない人生を送る方法が記述されています。


 特に、強調されていますのは、世間は、「性善説」のみで判断してはいけないという、だからといって、その反対の「性悪説」で判断しろということでもなく、少しばかり、物事に疑ってみたり、最悪を想定してみるとの方法を取るべきであるということらしい。


 ただし、ここで言う、日本的な意味に捉えられる「性善説」や「性悪説」の本来の意味は、孟子や荀子に敬意を表し、違うことを列記しときます。


概要は、


 ・「みんなから好かれる」ことは、必ずしも大きなメリットはない。


 ・「いい人」は、完全主義な考え方が強い。60点や80点でも、合格点であれば良い。


 ・ホンネを言えば、相手に一歩近づける。


 ・共感型のリーダーシップなら「いい人」の良さを発揮できる。


 ・自分の能力と人格を磨いて、真の「いい上司」をめざそう。


 ・真のメリットは何かを考えて行動しよう。


 ・厳しい現実を教えるのも親の大切な役目


 ・断われない人はねらわれる。お人好しもほどほどに。


 ・「ダマされるほうが悪い」と認識し、正確に状況を見極めよう。


 ・ダマされやすいと思っている人は、自己防衛策として、法律を知っておくべき。


 

 少し脇道にそれますが、今まで、私は、世間を性善説で捉えていました。そして、日本国内に限っても仕事に役割が決まってしまうのは、何故かという疑問がありました。例えば、低賃金できつい仕事で働く人がいれば、楽しんで働いて、しかも高給取りの人もいるのも事実です。これは、おかしいと思っていたのです。

 しかし、低賃金できつい仕事に就く人がすべて、不満を持っているということもなさそうであるということも分かりました。一部例外を除けば、その現在の状況は、結局のところ自分の選択によることが大きかったのでしょう。そう捉えると、今の状況を受け入れて自己責任のもとに良い選択をする事が大事ということになります。


 この本の締めくくりでは、いきなり「いい人」をやめることは、むずかしいという。少しのマイナーチェンジをしてバランスを取り、少しの自己主張をすることが大事であるという。逆に、「いい人」でないと、実力のあるリーダーになれないらしい。