今年8月26日に深セン、珠海、汕頭(スワトウ)、厦門(アモイ)の4つの経済特区が設置30周年になります。
30年前から中国の改革開放が始まり、市場経済化へ大きく舵が取られました。
当時は賛否両論あったでしょうし、中国の経済発展に疑問の目も向けられていたでしょう。
私自身、93年にはじめて深センを訪れましたが、とても住める街には思えませんでしたし、香港とのギャップに恐怖感すら覚えたほどです。
この経済特区をモデルケースとした国の発展は中国の指導者の予想通りだったのか機会があれば聞いてみたいです。
さて、既に急激に成長していく局面は終わり、今後は成長のスピードが鈍化していく中で、まだまだ今後の国の成長のためのモデルケースではあり続けます。
そのためには、実験的な政策も続いていくでしょう。
深センは香港との一体化をさらに強固なものとし、金融や貿易、輸送面での国際都市として発展を目指していく。
マカオのお隣の珠海は、澳門が観光の街であるので、サービスレベルの向上、国際化をめざし、大規模な開発が決定した横琴島のマカオとの一体化を実験的に進めていくようです。
昨年、マカオの中国返還10周年式典で胡錦濤主席よりマカオ大学の横琴島への移転が発表されています。
珠海側に特区を作って、マカオの最高学府であるマカオ大学を移転してしまうのです。
とても面白い試みです。
また、マカオ、香港、珠海は橋でつながる予定です。
2015年完成予定です。
橋でつながった時、珠海は更に注目される都市になるでしょうし、一体化が加速していくでしょう。
1999年に中国に返還されたとき、50年は制度の保証が決まっていますが、50年後、どのような制度になるのか決まっていません。
これは香港も同じです。
マカオが中国になるのか、中国がマカオや香港の制度になるのか。
汕頭、厦門は台湾に近いです。
台湾との一体化も視野に入っていると思います。
まずは経済を発展させ、経済的な結びつきを強めていくことで、お互い不可欠な存在にしていく。
アジアでは既に華僑が国境を越え経済活動を展開しています。
国境を意識しない経済圏が作られていくのでしょう。