中国富裕層の消費能力についてのレポートが発表されました。
固定資産や消費金額を調査し、富裕層を定義してレポートを作っています。
そのレポートによると、中国国内で一番消費能力が高いのは北京で、富裕層の消費能力のボーダーラインは、8700万元(約12億円)。
2番目が上海。8397万元(約11億7500万円)。
3番目は杭州。5366万元(7億5千万円)。
ついで、シンセンの4465万元(約6億円)となります。
また、資産保有という点では、1億元以上、100万元以上の資産家は、やはり北京に一番多く、それぞれ、8800人、14万3000人。
上海では、7000人、11万6000人。
杭州では、2280人、4万2000人。
シンセンでは、2760人、4万600人となっています。
北京に住んでいた時、私の親代わりだった方は、当然のように1億元以上保有していますし、その周りの友人も、皆、保有していました。
正直に言うと、北京に8800人しかいないのかなと意外です。
普通は自分の資産はなかなか具体的な数字で明かさないので、レポートの数字以上にいるのかもしれません。
このような方たちの消費はたしかに桁外れです。
納得すれば現物を見なくても電話一本でビジネスも消費も決まっていきます。
北京にいたときは、中国人から日本への医療ツアーや、日本人による中国への病院建設の相談がありましたが、当時は日本の医師の方たちは中国人は面倒くさいと敬遠がちでした。
しかし、今では日本の観光庁が先頭に立って中国人向けに医療ビザを作り、富裕層を呼び込もうとしています。
中国が求めるときにはサービスを提供する日本側が躊躇して、日本がようやく重たいが腰を上げたときには日本の魅力が半減している。
なんとも皮肉です。
それでも、まだまだチャンスはあるでしょう。
日本が政府と民間が一体となって経済活性化に向けて動けるか。
今年は正念場な気がします。
忘れていけないのはインド。
確実に成長していますし、人口も一人っ子政策の無いインドはやがて中国の人口を抜きます。
そして、彼らは英語を使える。
インド経済をどう取り込むかも視野に入れていかないと、後手後手になってしまうでしょう。
冗談のようですが、日本に滞在しているインド人が皆言うのは、「日本のカレーは美味しい」です。