コロナは、絵の世界にも大きな影響を与えているようです。

先日、4月28日から国立新美術館で始まる予定だった、国展(国画会)の中止が決まりました。一年かけて制作に取り組み出展していた方々は残念だと思います。

私も以前出品していて、古巣のような感じがありますので、知り合いの画家の苦悩が分かるような気がします。

(イメージ画像)

 

 リタイア後に20回ほどの個展を開催してきましたが、来場者数の変化が気になっています。(これまでの展覧会出品回数は250回ほどになります)

 10年ほど前までは、1週間個展を開くと1000人以上の来廊者があった時期もありましたが、最近はかなり減少しているように感じます。

 

(数年前の個展でデモをしている風景です。大勢の方が来てくれていました。)

 

 今月上旬ある画廊のオーナーと話していた際、最近はほとんどお客様が来ない、と嘆いていました。

 貸し画廊もコロナで開催する画家が減っていること、一般画廊も来廊者が大幅に減っているため当然絵は売れず、かなり窮地に追い込まれているようでした。

 またコロナのためか、道を歩く人も余裕がないようで、まっすぐ前を見て速足で歩いて通り過ぎ、フラリと立ち寄ってくくれる人もいなくなってしまったとのことでした。

 

 更に、コロナ以外にも絵を購入する人の変化も加わっているというのが画廊オーナーの見解です。

 つまり、絵が好きで買うのではなく、投資のために買う人が増えて、流行に流されているようで、これまでのように一生懸命に絵を楽しんでもらうために取り組んできたやり方が無意味になっている。 このままでは続けていけない。

と悩みを吐露していました。

 

 一方今日(4月26日)の日経には、「日本の経済規模に比べてアート市場は相対的に小さく、成長余地が大きい」という記事もありました。

 純粋にアートを大切にしている画廊には厳しい時代になっているのでしょうか。