マスキングがあまり好きではない私ですが、昨日、NHK文化センターの教室のメンバーから、新しいマスキングの画材を紹介されました。

結構面白そうなので、紹介してみます。

商品は、pebeo社のdrawing gum

これまで知らなかったメーカーの商品でしたので、少し試してみました。

(フランスのメーカーのようです)

 

これまで時々使用しているシュミンケ社のペンタイプのマスキング(下)と比べると…

まずこのdrawing gum(上)は、細くて軽くて、持ち運びやすいのです。

ペン先も、かなり異なるのが分かります。(替芯も付いています)

実際に使ってみると、安定して細く線を引くことができます。(0.7ミリ巾)

これまでのペンタイプのものとは違い、流れ出ることがありません。

ただ、一定の太さの線が引けるということは、きれいに引けすぎて、

微妙な線のタッチを出すにはちょっと面白みに欠けるかもしれません。

ホルベインのホワイトアイビス紙で試してみましたが、この用紙はマスキング液を取り除きにくい感じがしました。

(それだけ食い込みが良いのだと思います)

結果は下図の通り。

もう一つ、このペンで描いた上に着彩した花の絵をご覧ください。

マスキングした線の感じが分かると思います。

やや単調になるかもしれませんが、これは使い方を工夫すれば大丈夫でしょう。

 

やってみて、最大のメリットは、乾燥が速く、約90秒もあれば水彩で上に描くことができることです。

更にボタ落ちもありません。

制作のスピードが一気に速くなります。

これは、非常に薄い層をつくるだけだからでしょう。

一般のマスキング液は、乾燥に時間がかかることと、ボタ落ちに注意が必要でした。

絵具を乗せるまでにかなりの時間を要すのが難点でした。

 

これが解消することは、画期的かもしれません。

これなら、ちょっとスケッチに持って行く、ということができそうです。

 

画材の進歩も、結構面白いですね。まだまだ知らないものが沢山あるのかもしれません。

水彩の可能性も、さらに拡がりそうで楽しみです。