国立新美術館は、その展示内容はもちろんのこと黒川紀章氏の設計による建築そのものを楽しんだり館内の人の動きを観察するのに最適です。

開館当初から春陽会(春陽展)や国画会(国展)に出展していたので行く機会も多く、とても親しみのある美術館でもあります。

それもあって、これまで何度も美術館のロビーで窓側を背にして行きかう人々をスケッチをしてきました。

窓際に置かれた椅子に座って目の前を動く人々を観察しスケッチするのです。

ここのロビーは、ほかの美術館と違って明るくまた後ろから覗かれたりせず目の前を動く人を描くことができます。

街の風景を描く際、大切なのは点景の人物です。街並みを描いて人がいないのは寂しく、ほぼ必ずといってよいほど点景としての人物が入ってきます。

点景の人物を入れる場合でも、唯突っ立っているだけでなく色々な動きのある人物を入れたいのです。

こういった点景の人物はいわゆる人物画で描くのと異なり、必ず動きが必要となりますが練習する機会がなかなかとれません。

そこで、こういったところで点景の人物を描く練習に最適なのです。

これまでも沢山のメモ帳にいろいろな動きをしている人物をメモしてきました。

愛用しているのは無印良品の文庫本ノート薄型です。1冊100円を少し超えた程度で惜しげなく使えます。こうして沢山の動きのある人物のストックができるのです。

これらをベースに、街中の風景などに人物を描く際、実際に現地で見た人物に限らず、雰囲気にあった動きのある人物を加えることができます。

ここでは国立新美術館の中を描いてみます。

まずは、乃木坂駅につながる西入口近く。

もう一枚は、以前描いたものですが、正面入り口近くのエスカレーターで2階に上がったあたりからの眺め。

実は、人物の練習に良いのに上野公園も気に入っています。

ここも沢山の人々が行き交い、スケッチには最適です。

また描いていてもほとんど誰も気に留める人もなく、自由にスケッチができる場所です。

こちらは、また機会があったらご紹介してみたいと思います。