こんにちは、特定非営利活動法人GLMインスティチュートの皆元理恵です。
7月4日に放送されましたテレビ番組『世界の村で発見!こんなところに日本人』をご覧いただいた方々、有難うございました。
私は、2013年8月にフィリピンのヌエバ・ビスカヤ州に自らの希望で赴任しました。フィリピンは東南アジアの中でも貧富の差が大きく、特に農村部で貧困に苦しむ零細農民を支援したいという想いからでした。
赴任後、まず2013年9月から2015年12月までの約2年半は、公益財団法人日本国際協力財団助成による農業機械のマイクロ・レンタル事業のフィールド・マネージャーを務めました。その間、ARMLEDというソーシャル・ビジネスを手懸ける現地NGOを立ち上げ、組織とフィリピン人スタッフの育成に尽力しました。彼らは現在自立して事業を運営しています。
そして2015年12月からは、外務省助成による営農改善を通じた農業収入向上のための事業(I-FARM)のプロジェクト・マネージャーとして、零細農民への研修を通じて彼らの農業経営に関する知識や営農技術の向上に日々取り組んできました。
私が初めてフィリピンの現場に入った時に農村で目にしたのは、働けど働けど生活がよくならず、いくつもの借金に頼り、家族を一人また一人海外に出稼ぎに送り出さなければならない、辛く苦しい状況に追い込まれた零細農民たちでした。
しかし、4年近くに亘る現場での活動を通じて、これまで少しずつですが様々な「変化」を見てきました。それは、日本人から与えられたものではなく、事業の裨益者として自ら変わろうとする農民たちの姿です。例えば、それまで我流でコメや野菜を細々と栽培していた農民が、事業を通してよりよい方法を学び実践していく姿や、新たな収入源のためにきのこなどの新たな作物を栽培する姿、農作業の空いた時間に農業機械の操縦士として働く姿、そして、効率的な農作業のために橋の建設など農道補修に取り組む姿などです。そして、彼らの表情は明るくとても活き活きとしています。

(I-FARM事業を通じて、きのこや減農薬野菜を栽培する零細農民たち)
NGOとして私たちが途上国の農民に関わることができる期間は限られています。しかし、その限られた貴重な時間に、私たちができる一番大切なことは、彼らに気づきと希望をもたらすことだと思います。そして思いがけないことに、これまでよくなることを諦めていた農民たちが、事業を通して少しずつ変わろうと動き出し一生懸命努力する姿に、支援する側である私自身もこの4年間度々励まされてきました。
I-FARM事業の残り6ヶ月間、ヌエバ・ビスカヤ州とイザベラ州の零細農民たちの生活が少しでも改善されるよう、一人でも多くの笑顔を見ることができるよう、全力で走り抜けたいと思います。
これからも、GLMインスティチュートの活動そして零細農民たちを応援いただければ幸いです。
皆元理恵

(I-FARM事業を通じて、パイタン村で橋を建設する様子)

(I-FARM事業を通じて、パイタン村で完成した橋の上で農民たちと)