今から2年前、Toronto Marathonに出場した。ハーフや10kmのレースも含め、それまで13の大会に出場してきたが、今回は海外初。そしてフルマラソンの部、つまり42.195kmである。目標は今まで達成できていなかった4時間を切ることで、マラソン愛好家にはサブフォーとも呼ばれている。正直言ってマラソンなど好きではなく、体を壊さぬうちにやめたいと思っていたのだが、せめて初志貫徹しなければ悔いの一つとして一生涯つきまとうかもしれない。当日までの3ヶ月間で約250kmを走り込む練習を課した。最初は無理かもしれないという弱気な気持ちもあったが、練習を重ねるにつれ、自信は募っていった。当日はもちろん辛かったが、その自信をばねにして頑張った。そんな時に沿道の人たちがかけてくれた言葉が"Keep going!"である。後半になると脚が重くなって前に出なくなる。しかしこの"Keep going!"を自分自身に言い聞かせて最後まで頑張った。スタートの合図から4時間が経過したのは僕がfinish lineを超えた9秒後だった。先日、かつて一緒に初マラソンを走った友人から「自己ベストを更新したもののサブフォーはならなかった」と連絡が来た。しかし「来年こそは」と彼は未だに"keep going"である。そしてきのう、職場の机に未だにその時のゼッケンを飾っていたことにふと気付いた。僕はサブフォー達成を機に走ることをやめたが、何のためにゼッケンを飾ったのか。この努力と達成の喜びを忘れず、別な目標に向け"Keep going!"を言い聞かせ続けるためであったことを忘れていた。