2024年5月29日


こんばんは


昨日とは一転して強い陽射しが降り注いだ1日でした

もうすぐ梅雨が近いのかな?と思うと

こんないいお天気は貴重なのかもしれません

気づけばもうすぐ6月ですし、もう夏なんですよね


さて、今日も5月の京都を歩いた初夏の京都旅から

前回は崇徳上皇を祀った京都最強の縁切り神社

安井金比羅宮をお送りしましたが

そこから歩いてすぐの場所にあるのが

この地域、東山を山号としている

日本有数に古い禅寺の1つ、建仁寺です


建仁寺は臨済宗の開祖、栄西が建立したお寺で

鎌倉二代将軍源頼家の援助を得て

この京都東山の地に造られました

臨済宗は以降、鎌倉幕府によって手厚く保護され

室町時代に入ってから足利義満が定義した

京都五山の第三位に建仁寺は選ばれています


ちなみに京都五山には別格として南禅寺があるので

五山と言いつつ正確にはお寺は6つあるんですよね


そんな建仁寺は何と言っても所蔵する文化財が

必見のすごいものばかりなんです!

本坊に複製で展示されているのは

皆さん一度は見たことがあるであろう

あの大作、風神雷神図屏風

問答無用で国宝に指定されているため
原本は京都国立博物館に寄贈されていますが
原寸大の複製版は迫力十分
今にも動きそうなリアルな描写は
もはやすごいという言葉しか出てきません
かつて高雄の高山寺の鳥獣戯画を見たときにも
同じことを思ったのですが
こうした中世の古くからの日本画の世界観って
今や世界を席巻している日本のマンガやアニメの
源流みたいな感じに見えてきたりしませんか?
マンガとかにこんな人いそうな気がします
そこが何だかたまらないんですよね

広い境内の建仁寺には古くからだけでなく
これから先の遠い未来の人たちに
この21世紀初期を伝えるであろう
そんな足跡となる絵画を見ることができます
それがこちら
見上げた天井一面に描かれた双龍図です
ものすごい大きさに圧倒されてしまいました
こちらは2002年に建仁寺創建800年を記念して
寄贈、公開された双龍図で
北海道の閉校になった小学校の体育館で描かれ
この場所で組み立てられ完成したものだそうです

先の見えない今の時代を力強く超えようとする
強靭な精神が宿った龍が躍動するこの姿は
まさに21世紀なんだなと思いました
動乱の時代を生きる人々の力になると共に
いずれ遠い未来に、この21世紀を語ってくれる
そんな存在になるんじゃないかと期待したいですね
安土桃山時代の絵師、海北友松の大作が
デジタル復元され公開されている方丈の障壁画
繊細な描写と迫力が共存していて
目の前の鳥や龍は今にも動くかのようでした

建仁寺は文化財の宝庫ですし
それらを精密に複製して公開して頂いているので
歴史的なこの場所に流れる空気と絵画と
何というか、長い歴史が作り上げた空間や時間を
自分自身の五感で感じられるのが嬉しかったです
もちろん、庭園を眺めながら腰掛けるのも
京都ならではですよね 
時間に追われていた日常から切り離されると
すごく心が軽くなるような気がします
この時期らしい青紅葉の庭園も見事でした

とても見どころが多く、京都の社寺の中でも
とりわけ絵画が充実しているのが東山建仁寺

また、開祖の栄西は日本にお茶の文化を伝えた僧で
栄西の誕生日にはこの場所で
特別なお茶会も開かれているそうです
いや〜、見応えのあるお寺でしたね

初夏の京都旅1日目も次回が最後の神社仏閣です
建仁寺を出たあとは祇園の花見小路を歩いて
お目当ての場所へとバスを乗り継ぎました
その様子はまた次回にお送りします

では、
今日も最後までお読みいただきまして
ありがとうございましたm(_ _)m