新しい年の日もそろそろ暮れようかという時に起きた能登半島地震。

 

被害を受けられたみなさまに謹んでお見舞い申し上げます。

 

 

 

 

 

2024年の一本目です。

 

『PERFECT DAYS』

 

 

 

 

 

 

大仰なタイトルつけるなあーと思ってたけど、

 

平山氏のフェイバリットソングスの中の曲タイだったのだな。

 

 

だったらいいです。

 

そう思えてしまうのです。

 

 

この人の生き方には、陽が射し込むように人が入って来ます。

 

カセットの音楽をまとうように現れるアヤという女の子もいる。

 

ほとんど喋らない分、光のゆらぎは彼の感情みたいだ。

 

 

毎日ワンショットだけの木漏れ日撮影。

 

雨の日はその匂いまで愛おしむように。

 

五感で感じる日々がつづられていきます。

 

毎夜少しづつ読み進める物語は、

 

その日特に印象に残った出来事と彼自身の記憶による

 

夢物語への導入部なのかもしれません。

 

 

姪のニコが入って来るとかなり多弁になるけれど、

 

平山さんの妹さんや父との関係は推し量るしかないから、

 

彼女らを見送ったあとの彼の涙に、コチラの感情も乗っかったり。

 

呑み屋の女将の元ダンナとのエピソードは、

 

逆に生々し過ぎて煩わしかったり。まどろこしかったり。

 

そこは、陰影だけで彩られた夢物語で十分な気もして、

 

いつの間にかこの人の人生に入り込んでしまっているのです。

 

 

ラストに流れる楽曲も、初めて聞くのに何をうたっているのか

 

とても解りやすい歌なんだけど、

 

なんで涙浮かべるかなあー?って。

 

この監督の苦手なところ!とは思いつつ、

 

それはきっと、朝日がまぶしかったんだよ。

 

と、肯定したくなる作品です。

 

 

 

 

 

今回はぜんぶ載せでいきます。

 

 

 

 

 

『ミツバチと私』

 

 

 

 

 

 

朝日が昇れば新たな希望も湧いてくる♪

 

と歌う楽曲と共に見せるルシアの横顔は、

 

眼を赤くする平山氏の表情より印象的かもしれません。

 

 

余韻を残す終わりかたといい

 

好きなシーンもいくつかあるんですけどねぇ。

 

 

だから余計、

 

彫刻家として母としてのアネの造形に疑問が残ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フリーレンではなくて、

 

 

 

 

 

 

雪が舞う中でもにぎやかな新婦縁者の列を、

 

分け入るようにクルマの上の棺は進むのです。

 

 

ずっと観ていたいショットの連続だ。

 

呼び合う以外、ほとんど会話のない祖父と孫娘だけど。

 

ところどころユーモラスであり、

 

この二人の行くところ出逢う人たち、

 

ずうっと見入ってしまうのです。

 

とても少女の手とは思えないハリメの指先がめくるほとんどは、

 

画帳に描かれた自身のつらい記憶の日々。

 

たえず俯きかげんの祖父ムサは、

 

奥歯の痛みもその理由である様です。

 

 

ラストシーンの結婚式は、

 

オープニングの棺を乗せたクルマの中からムサが見た

 

新婦たちの行列の続きだったんでしょうか。

 

孫娘の姿さえかえりみず、有刺鉄線の金網を乗り越え、

 

妻の心と共に、それでも戦禍の故郷に戻りたい彼の気持ちが、

 

震災に遭われた方たちの思いと、

 

どうしても重なって見えてしまうのでした。

 

 

 

『葬送のカーネーション』

 

原題は、クローブをひとつまみ、だそう。

 

劇中での使われ方はもちろん、お国柄も表れたステキなタイトル。

 

劇場でパンフを立ち読みしながら、感心していました。

 

(買えよ!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本公開に感謝です。

 

W・アレン監督の『サン・セバスチャンへ、ようこそ』

 

 

 

 

 

 

ホント笑!

 

グリンチにそっくりなモートだ。

 

オーガズムが特殊効果かどうかも、とても興味深い話題だな。

 

いつもながらステキな音楽。

 

ヴィットリオによる草上の昼食の画も。

 

映画を自分のものとしているモートの人生は、

 

まだまだ愉しいことがありそうだ。

 

 

 

同じバスク地方でも、ミツバチと私のロケ地とは

 

かなり趣が違ってて、どちらも魅力的でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『VESPER/ヴェスパー』

 

 

 

 

 

 

壊れてしまった地球。

 

崩れかけの世界で種をまく人だ。

 

ヴェスパー。

 

最後は風に委ねましたけどね。

 

ドローンパパの顔のタッチが秀逸で、

 

音に反応する種子の科学アニメーションとか、

 

それだけで信用して最後まで面白く観ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女子率高し!

 

 

 

 

 

 

「あーおもしろかった」

 

「付いていけないところもあったけどね」笑笑

 

 

とくに若い女子たちは、

 

純粋にたのしかったようです。

 

 

 

 

 

今月はぜんぶ載せにしました。

 

 

 

 

 

年の初めからざわざわした出来事が続きますが、

 

今年も映画をどうぞよろしく。