初めて会ったのは小学生の頃。
家の近くに居たのを見かけた私が走って抱き上げた。
逃げると思ったのに、
警戒心なしで私に捕まった。
いや、、捕まらせたのかもしれない。
そこから玄関先にご飯を置いてあげる関係性になり、
気まぐれで来ては、おばあちゃんからご飯をもらっていた。
本当は家に迎え入れたかったけど
先住猫との相性が悪く、それは難しかった。
それでも、三毛猫だからミケなんて名前つけながら
可愛がっていたし、雨が降った日や嵐の日は心配になって玄関まで見に行っていた。
後で聞いた話だけど、いろんな家に顔を見せては可愛がってもらっていたらしい。
世渡り上手な野良猫だった。
そんなある日、ミケとの関係が変わるきっかけが起きた。
寒い冬の日。
ミケがかなりひどい風邪を引いて家にやってきた。
夜だったし病院もやってないので、
とりあえず玄関に避難させた。
いつもと様子が違うミケに、母とおばあちゃんは心配そうに看病した。
玄関に猫の寝るモコモコした寝床を置いてミケを寝かせて、上からあったかい布をかけて
母は電気ストーブを買ってきて、暖かくしてあげていた。
(そこまでするなら、、)
思ったけど、なんか言えなかった。
夜中も様子を見ながら看病を続けて、母とおばあちゃんのおかげで
翌朝にはミケもだいぶ体調を取り戻していた。
このことはミケ自身にも信頼できる家だと認識するきっかけになったのかもしれない。
私が中学生になった頃、ミケはちっちゃい息子を2匹連れて来た。
母とおばあちゃんは困っていたが
私は絶対飼う!と言ってこの子達と一緒に暮らすことを決めた。
ミケの長い野良猫生活もやっと幕を閉じた。
2009.07.30 ミケと茶太郎と小太郎