この話は、私が初めて不思議な体験をした時の話です。

まだ、幼稚園に通っている頃ですから、5歳くらいの時ですかね。
祖母が亡くなったんですよ。
末期がんだったんですが、当時の私には何で亡くなったか分からないわけですよ。

お見舞いに行っても
『早く良くなってね』
『また、どこか行こうね』
なんて、祖母が元気になって帰って来るって信じてたんですよ。

その度に祖母は
『うん、わかったよ。』
そう優しく答えてくれてました。

そんな祖母が突然亡くなった時のショックは小さいながらも大きかったんですね。

葬儀が終わっても、何かまだ信じられない。
そんな気持ちを持っていたのを覚えています。

祖母が亡くなって、暫く経ったある日…
母と買い物に行く事になりましてね。
その頃、買い物に行く際には、バスを使ってまして…
電車だと、子供を連れて駅まで歩かなきゃならないわけで、行きは良くても帰りは荷物があるわけですから、子連れにはバスの方が便利だったんですよ。

買い物が終わって、バスの停留所に向かって歩いていると、日曜の夕方だったと記憶しているんですが、長蛇の列が出来てるんです。

で、最後尾に並ぼうとした時の事です。
祖母が居たんですよ。
遺影と同じ涼しげなブラウスを着て、私に気付くと
母に知られちゃいけないと思ったのか

口に人差し指を当てて
『シー』って。

その後、人並みに紛れて祖母の姿は見失ってしまいましたが、きっと最期のお別れに来てくれたんだなって
そう思っています。