前後方向の角度のまとめに入りますね。

 

極論を言うと前傾角や踵の高低差が変わろうがスキーに体重を乗せられるポジションに自然といければどんなブーツを選ぼうが全く問題ありません。トップスキーヤーなんかはほとんどそんなところ意識しないでしょうし、前回お話したWC選手が前傾角を重要に思っていないところもそういうことだと思います。

 

でも日本ではそれではユーザーが納得しなかったのか、ショップかスキーヤーがこれが大事とか何とかいったのかは定かではありませんが、「前傾がキツイ」「前傾が起きてる」って話が妙に一人歩きしていると思います。ブーツを買いに行ったらだいたい聞きませんか?

ただ、「前傾」っていうのはブーツ自体の角度(ブーツの角度②参照)と理解している人がほとんどだと思います。

 

だから、立ちやすいからと言って前傾が起きたブーツを選ぶことで滑ると踵が浮くと表現する方もいらっしゃいますし、前傾きつくしてポジションがしんどいはずなのに軸を長く取れる方もでてくるんです。

 

一般的に工業製品であるスキーブーツを選ぶときは自分の身体の使い方やスキーの際の運動のクセなどを考慮してまずは高低差を考えます。前傾角自体はその後に希望の角度だったらラッキーくらいに考えておいてください。

 

そりゃあ、高低差も前傾角も自分にベストなものがあれば一番いいんですけどねぇ。