春はあけぼの 超口語訳 第二十二段 その5 | 横内ガラス

横内ガラス

ガラスと一緒に60年、群馬県高崎市のステンドグラス屋さんです!
ステンドグラス教室
ステンドグラス材料販売
ステンドグラス制作・販売・修理
ブログの上からHPへ飛べます、是非ご覧ください。

清少納言のおばさんが書いた「枕草子」

誰でもわかる超口語訳でお送りしております!

今日は第二十二段の続きです。

 

 

第二十二段 その5

  まあまあ、良く詠めたんじゃない?って思う和歌を、

 手紙に書いて送ったのに、返事がないってのは、

 全くもって、ガッカリなのよね。

  それがラブレターである懸想文だったとしたら、

 まあ、相手がある事だかしね、

 必ずしもガッカリ的なことじゃないけど。

  ただね、そんな場面だって、

 打てば響くような返事ができないってのは、

 この人ダメじゃんって思っちゃうわ。

  それに華やかで、時めいてる家に、

 すっかり時代から取り残されちゃった人が、

 自分がこれと言ってやることもなく暇だからって、

 何のひねりもない「昔が懐かしい」なんていうような歌を、

 ただ昔のよしみってだけで送ってよこしたりするのは、

 興覚めもいいとこよ。

  祭り見物に出かけるのに、

 とっておきの扇を持っているから、

 それに見事な絵をかいてもらおうって、

 絵の心得の有る人に頼んでおいたはずが、

 今更かい治しできない当日になって届いてきて、

 出来栄えを見たら、こっちの注文と

 全く違う絵が描かれていたりした時には、

 マジ、気落ちするわああ~

  赤ちゃんが産まれたお祝いの産養(うぶやしない)の時とか、

 旅に出るお祝いの馬の餞(はなむけ)とかに、

 こちらの贈り物を届けるお祝いに出かけて行った者に対して、

 お使いをねぎらう布とかの禄を与えない家は、興ざめよ。

  端午の節句の薬玉や、邪気除けに桃の木で作った細長い筒に、

 五色の糸を通して長くたらし、正月に飾る卯槌なんかの、

 ほんのちょっとした飾りものを送る時でも、

 それを届ける使者には、もらった側から必ず心付けを与え得るべきよ。

  お使いに行った者は、思いがけず心付けを頂いたら、

 とてもうれしいはずよ。

 これは大切なお使いだから、きっとお届け先で何か頂けるって

 期待してきたのに、何の心付けもない時には、ねえ~

 使いの者も超ガッカリってものよ。