観てきた。ようやく。
以下ラストのネタバレも含む要注意。
というかまずラストから語ろうか。
いろいろとアクシデントが重なって吹っ切れた主人公が本番の舞台初日で自殺。かと思われたが病院で舞台の大成功が告げられ、最後は窓から飛んでいく主人公。
舞台から病院へと場所が変わるときにようやくはっきりとカットが変わり、そこまではほぼワンカット風の編集がしてあるわけだけど、やはり病院以降は妄想なんじゃねえのかな。娘の。
舞台から病院へ場面が映るときに挟まれる映像が、浜辺に打ち上げられたクラゲと炎に包まれて落ちてくる飛行物=イカロス。クラゲは直前に主人公から語られるように自殺の意味だし、イカロスは言わずもがな。
病室でのニュース映像と新聞の記事は現実か?ファンがロウソクで追悼しているニュース映像と、絶対酷評してやると言ってた批評家の絶賛の記事。ここで「無知がもたらす予期せぬ奇跡」と出てくるわけだけど原題では The Unexpected Virtue of Ignorance だから奇跡ではないよな。だから別に生きてたり成功したりを意味してないよな。そもそもスタンディングオベーションの中で一人立ち去った批評家があんな記事書くか?
主人公が迫真の演技だったことは間違いがない。酔っぱらいのシーンで実際に酒を飲む程度の話じゃない。自殺シーンで実銃実包だ。台詞だって実感こもりまくりの乗りに乗っていた。だけどそれが舞台として評価に値するかどうかというところがunexpected virtue of ignoranceですね、という皮肉ならある。書きうる。
病院シーンが娘の妄想かもしれないとなると、元妻も結構怪しい。何回か楽屋に来るわけだけど、主人公以外とは会ってない気がする。家を抵当に借金を決めるのも独断ということに。なんとなく仲直りした雰囲気も妄想。「超能力」をさっぴいても主人公は最初から完全にサイコパスです。
主人公ばかりが狂ってるわけじゃないけどな。娘は薬中。共演者その1は大根役者のくせに練習中に事故って多額の慰謝料を請求してくるし、その代役の共演者その2は自分より才能あふれ文句をつけてくる上に自分より評判いいしさらに娘と良い仲になるし、共演者その3ビッチは主人公の子供を妊娠したとか言い出すし結局嘘だし、プロデューサーは金金金で、うん、まあ、やれんよな。
あのラストシーンへの流れはかなりすごかった。
正直こんなにどきどきした作品はかなり久々だった。
背景の看板とか細かいネタはいっぱい入れてあるし、映像も音楽もすごいし、これはもう一度見たい。
あとなんかバードマンをコメディとか娯楽作品とか紹介してるところがあるけど、ちょっとその意味は分からない。娯楽作品は、そうなのか?主人公空飛ぶしな。ラストだって絵面だけ見ればちょっと不思議なハッピーエンドだから、もしかしたら娯楽作品なのかも。でもコメディではないだろ。執拗なパンいち姿を笑えばいいのか?そりゃ笑いのツボは人それぞれだろうけど、笑かしにきてる作品じゃないだろどうみても。
今回は字幕だったんだけど、英語聞き取れてるわけじゃないからなー。BDなったら欲しいな。