こんばんは
工房Veil ~ヴェール~の 塚本昭子 です
今日は、ごめんなさい、悲しいお話をさせてくださいね
同じガラスを志す作家仲間が、先日、天に旅立ってしまいました
突然の、ほんとに突然の、訃報でした
同じとんぼ玉から出発し、彼はその後酸素バーナーでの制作に移り、マーブルやペーパーウェイトなどの作品にかわっていきましたが
宇宙的な深さと奥行きのある作品は、私のあこがれでもありました
いつまでもいつまでもあきずに眺めていたいような、その世界観は彼の造り出す芸術でした
彼の個展にお邪魔して、いろいろ話をして
作品と向き合う真摯な想いに胸を打たれて…
制作の話になると、少しむきになることもあるその人が、個展に向かってきっとやりきったからかな、とても穏やかで、満足げで
右手が関節炎なんだ、といって痛みがある不自由さが少し辛そうな彼
帰りがけわざわざ会場の入り口まで見送ってくれた彼の手を、「早く治るようにおまじない」と小さな子供にするように手をそっと包むように握ってしまいました
ただ、よくなってほしい、と、いつの間にかそうしてしまったのですが
大きなその人が、どれだけ制作に魂をこめ、そしてそのために手を痛めたのかが伝わってきたから
「あ、もしかして嫌だったかな?大の大人なのに突然こんな事をしちゃって」と思い、手を離して「早く治るといいね」と言うと
「ありがとうー!がんばるよ」と素直な微笑みを返してくれる姿に、その人のまっすぐであたたかい心が伝わってくるようで
私の心もほんわりした帰り道を、思い出します
それから先は、友達になっているFacebookで十も年が違う私を「あっきーにゃ」なんて可愛らしく呼んでくれる貴重な存在でした
私も、森にゃん、と呼ぶようになって
彼の工房にお邪魔する約束をしていたけれど、それは実現することもなくこの日を迎えてしまった……
「塚本さんの、アクセサリーにする為にとんぼ玉を制作する、という姿勢は非常に好感が持て、評価に値すると思う。そのスタイルを極めて欲しいです」と言ってくれた彼
生命の樹、ユグドラシルを作品の中に描いていた彼
その人の命の樹は、突然に絶たれてしまって…
彼と交わしたFacebookのメッセージには、「はーい!森ちゃんはここにずーっといますよ」と
ずっといてくれるのが当たり前だと思っていた
また来年の夏、みんな一緒に展示会を迎えるのだと思っていた
こんなに、しかも突然に、逝ってしまうなんて
彼の生きた証しは、作品としていつまでもいつまでも輝いていく
でも、こんなにこんなに早く逝ってしまうなんて
森にゃん
どうぞ、どうぞ、やすらかに
ふがいない私ですが、創ることのしあわせを胸に、日々を、これからを
生きていきます
ありがとう、森にゃん
こころから、ありがとう
今日は悲しいblogでごめんなさい
でも、彼の事を遺して起きたかった
お読みいただき、ありがとうございました
Glass Jewelry工房Veil の 塚本昭子 でした