ぼくがラケットを買い漁っていた理由 | こだわってるような そうでもないような

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テニスとバイク(Ninja 250R)の話を中心に、いろいろと。

ラケット選び、どうしていますか?

ぼくはスライスが打ちやすいことを基準にしています。

具体的にはトップライトで、そこそこ重量があること。

ヘッドを走らせなくても打ち負けないというのが重要です。

あとはそのラケットが感覚的に合うか合わないか。

言い換えるとイメージ通りのボールが飛ばせるか、手応えと結果が一致するか。
これが基準です。
 
それなら試打で充分じゃない?と思うかもしれません。
確かに、まったく合わないラケットを弾くには有効です。
でも、試打くらいではストリングのセッティングやグリップの調整ができないので、充分ではありません。

少なくともストリングを2〜3回張り替えてみないと、判断するのは早いように思います。

つまり、買ってみるまでわからない。
…というのが、ぼくがラケットをたくさん買ってた理由(≒言い訳)です。
 
では、それで自分に合うラケットが見つかったら、生涯使い続けられるのか?
ここまでの話に共感できる人の場合、難しいと思います。

何かのきっかけで、またラケット選びが再開するでしょう。

ふと「何か違う」と感じるときがやってきます。
 
きっかけはいろいろあります。
プレーの変化とか、練習量の変化とか、体力の変化とか、ラケットの劣化とか。
あとは今までやらなかった(できなかった)ショットを練習してみたり、というときにもありがちです。
 
ぼくの場合は上に上げた全部の相乗効果で、MS400が「何か違う」になっていました。
あるとき、プレー中のミスの後、ふとラケットを見たんです。普段は見ないのに。
「あれ?今、ミスをラケットのせいにしてる?」
そう感じたそのとき、自分がラケットを信頼できていないことを自覚しました。
 
MS400は大学2年の頃に使いはじめた、自分のテニスを作ったとも言えるラケットです。
たまたま間に合わせで借りたMS400が気に入り、当時ラケットを買って間もなかったのに、バイト代をつぎ込んで2本買いました。
その後、本格的にテニスに打ち込めたのは2年弱。
振り返ってみると短い期間ですが、迷いなく打ち込んだその時間は「濃い」ものでした。
買い替えにあたってなかなか踏ん切りがつかない中、
「お前はそのラケットを使うべきだよ」
と、背中を押してくれた2年上の先輩には感謝しています。

 

話が逸れました。

 

そんなわけで、MS400以降、たくさんのラケットを漁るように使ってきました。

思い出せるだけでも

 プロケネックス ブラックエース93

 スラセンジャー プロブレイデッド(白黒のやつ)

 ダンロップ バイオミメティック100

 ドネー X-DUAL GOLD 94

 ヘッド プレステージREV PRO(初代)

 プリンス ファントムPRO 93P(初代)

と、なかなかマニアックな選択をしています。

さらに今はヨネックスのVCORE 95を使っています。

VCORE 95の他、手元に置いておきたいのはブラックエース93くらいです。

 

だいぶ古いモデルしかないけど、一応、使用感などを書いておきます。

 

ブラックエース93は古き佳きカーボンラケットという感じで、打球感がわかりやすく、スピンコントロールもしやすいです。

トップスピン、アンダースピンだけでなく、サイドスピンまでかけやすい。

重さのバランスは他のモデルよりもトップよりに感じるのですが、乗せるスイングでも違和感がありません。

ただ、ぼくの打ち方ではどうやっても球速が出せず、主力として使うには厳しいです。

それでもとても気に入っているので、自分のプレーやラケット選びで迷ったときに立ち返る基準として、大切に保管しています。

ちなみに仲間内でコレを気に入っているのはぼくだけです。

 

スラセンジャーのプロブレイデッドはティム・ヘンマン選手が使っていたモデルです。

バランスはトップヘビーというほどではないものの、リムがずっしりとしていて面安定性が高かったように思います。

ぼくのスイングでは振りづらく感じました。

ラケットに合わせてスイングをすれば回転もよくかかります。

ストローカーの方がしっくり来そうなラケットだと思います。

性能のバランスは良く、仲間内の誰が使っても悪くないプレーをしていましたが、これがベストという人もいませんでした。

間違いなくバランス型のラケットなんですけど、特徴の似てるラケットが思い当たりません。

 

ダンロップのバイオミメティック100は、90平方インチの割にそこそこ飛ばせるカーボンラケット。

打球感は振動の減衰が良い、しっかりとした感じでした。

打ち負けないのでボレーでもコントロールしていけるのですが、重すぎて取り回しは厳しめです。

ぼくの筋力ではサービスのスイングが激遅になってしまうので断念しました。

仲間内ではプレステージ使いの人が使いこなしていましたが、持ち替えるには至りませんでした。

 

ドネーのX-DUAL GOLD 94は少し不思議なラケットです。

トップに行くほど厚みが薄く、トップ16mmという、ぶっ飛んだ設計。

ぼくの打ち方だとスピンはあまりかかかりません。

薄ラケなのに打球感が分かりづらく、でもなぜか狙い通りのボールが飛んでいきます。

振りやすいし、感覚に依存せずにプレーできるので、緊張してても普通に使えます。

面白いラケットではあるのですが、とにかく作りが粗雑で、ステッカーは曲がってるし、ストリングホールはバリだらけだし…。

あまり使わないうちに1本はストリングホールから亀裂が入ってしまいました。

もう1本もグロメットがバリで裂けてる箇所があったりして、安心して使うにはイマイチ。

処分に困ったので手元に残っているというのが正直なところです。

これも仲間内で気に入った人はぼくだけでした。

 

ヘッドのプレステージREV PROも使い手を選ぶラケットでした。

プレステージシリーズって、スイングが遅くても打球感の良さを感じられるものが多いのですが、これはそうではなかった。

球離れがやや早く、乗せづらい印象です。

スイングが速くて、意識しなくても回転をかけて打てる人には良いと思います。

仲間内ではピュアドライブ使いの回転過多の人が使ったところ、スピードは微増、回転量は減るものの充分で、重さが格段に重くなりました。

何人かで持ち替えさせようと画策したのですが、ボールの重さを自覚してもらえず失敗しました。

軽いラケットを使ってうまくなって、でもここのところ頭打ちを感じている…という人におすすめです。もうないけど。

 

プリンスのファントムPRO 93Pは、仲間内で誰も使える人のいなかったラケット。

板で打ってる感覚で、ストリングの動きを感じづらいように感じます。
スピンのかかりが悪く、乗せてる感も希薄です。
ストリングのセッティングを煮詰めていないのでアレですが、何種類か試していずれも球乗りを感じづらかったので、諦めてしまいました。
重量感がありますが、取り回しはしやすいです。

木ラケに馴染みのある先輩方がナチュラルを張ったら楽しめるかもしれません。
昔のグラファイトMIDとプロスタッフ6.0の間にある印象です。
これがオープンパターンだったらよかったのに。
…と思ってたら2代目にはオープンパターンが出てました。
気になるけど、今の自分では扱える気がしません。