俺の妹がこんなに可愛いわけがない -妹モノの皮を被ったオタク紹介ラノベ | ウェーブログ!!

俺の妹がこんなに可愛いわけがない -妹モノの皮を被ったオタク紹介ラノベ

俺の妹がこんなに可愛いわけがない (電撃文庫)/伏見 つかさ

¥599
Amazon.co.jp


このラノベは、なんと言ったら良いんでしょうか…。
タイトルの通り妹モノではあります。
妹の桐乃テンプレ5割増くらいのツンデレは凄まじく可愛いし、正直萌え転がれる
その容姿と中身のギャップにビビる。笑う。

でも、このラノベの本質はそこじゃないというか…。
うん、とりあえず概要について述べましょうか。

このラノベは、普通をこよなく愛する兄完璧超人なのにオタクな妹の織りなすドタバタコメディーです。
ちなみに、私が完璧超人なのにと言ったのにはわけがあるんですが、それは後述。


まずはコメディーについて。
良いね桐乃。いいキャラしてるよ(色んな意味で
まず清々しい程の暴君。自分が何でも一番だと思い込んでいる。
そして究極の兄嫌い。口を開けば「はぁ?」「キモ」「死ねば?」です。
それでいて完璧超人。容姿端麗成績優秀スポーツ万能。そして自覚アリ

こうして文字にすると滅茶苦茶イヤなヤツですね。実際そうなんですけどw
でもそんな超人の妹は、エロゲとアニメが大好きなオタクだったのです!(ちなみに中学生


…なにこの設定。素晴らし過ぎるでしょ。


この狙ってるとしか思えない設定、貫き続ける勢い。純粋に妹作品として面白いですよ!
桐乃のね、時折見せる可愛いところに、ボクらは萌えてしまうのではないかと!


さて、妹モノとしての紹介はここまで。
ここからは、別の視点からの面白さについて語っていこうかなと。

このラノベは、主人公が非オタです。
そして桐乃オタクであり中学生オタクを毛嫌いする年頃です。
だからこそ、桐乃はオタクであることを隠したい。周囲の偏見を誰よりも分かっているから。

完璧超人なのにオタク。みんなの憧れの的であるのにオタクというだけでそれは崩れ落ちる。
ここまで書けばお分かりかと思いますが、この作品にはそういった偏見を持った人が出て来ます。
それで、ある種ベタな展開になるわけですが。

その偏見に対して、主人公なりの目線を通して、兄妹の奮闘(というか兄の奮闘)を描く。
「オタクって悪いもんじゃねぇんじゃねぇの?」と投げかけてくれます。
出てくるオタクなキャラ達も明るくて、オタクの陽の部分に上手くスポットライトを当てています。

オタク用語の説明もあるし、非オタな人にもオススメです。寧ろ読んで欲しい。


勢いで突っ切ってしまう感もありますが、シリアスパートも面白いんですよ。


そして登場キャラクター。みんなツンデレ。
一人一人が活き活きしていて、生きている感じがします。わかります、このニュアンス?

キャラクターが影に隠れたりしないで、みんなが物語を作っている。
みんなバカばっかりで楽しいんですよ。本当に良い意味でバカバカしい。


シリアスな面もありますが、非常に読みやすい作品です。それはココに理由があるんじゃないかなと。
全体がバカバカしいから、割と明るく読めるんですよね。


妹モノではありますよ、確かに。それがこの作品の魅力だと思う。
でも一方で妹モノだから人を選ぶ傾向にあるんですよね。

その媚びない姿勢が良いといえばそうなんですが、紹介してるこっちとしては複雑ですw

後は桐乃暴君っぷりでしょうかね。無理な人は無理だろうなぁ。
ライトに仕上げてはいますが、結局桐乃お姫様ですからね。


妹モノであるものの、同時に違う味も楽しめる。
純粋に妹モノとしても、ギャグとしても楽しめる。一気に読み終える勢いもありますしね。

それに主人公が妹嫌いなんで、リアルに妹いる人でも楽しめるのでは?


純粋に良作でした。
みんなにオススメしたいけどやや人を選ぶという矛盾した作品。しかし、是非読んで欲しい!


ウェーブログ!!←web拍手はこちらから~。