【警告】震度6で渋谷109が倒壊、死者多数は確定!都が発表した「首都直下地震で一番ヤバい地域 Ⅲ

 

 

首都直下地震で109崩壊!

worst5_3.jpg
画像は「Wikipedia」より引用

 こうして見てきたように、危険度がとりわけ高い地域は23区東部の下町に集中しているのだが、それ以外の都心部でも決して安心することは許されない。過去の記事で紹介したように、西麻布や田園調布のような山の手地域でも災害リスクが高い土地はいくらでもある。

 そして、特に注意しなければいけない点がもう一つ。今回は“土地”にフォーカスしたが、そう、東京には“倒れやすい建物”があるのだ。3月29日、東京都は震度6強の地震で倒壊・崩壊する危険性がある都内の建築物を発表したが、なんと251棟が「倒壊または崩壊の危険性が高い建築物」と判断されているのだ。

 251棟の中には、渋谷にある女子ファッションの中心地「SHIBUYA109」、新宿の「紀伊國屋ビルディング」、「アブアブ赤札堂上野店」といった大勢の人々が集まるビルも含まれるほか、「日本大学医学部附属板橋病院」、「東京共済病院」など、現実に倒壊すれば大惨事は免れない施設も含まれる。もしも週末の日中、首都直下地震が発生して「SHIBUYA109」が倒壊すれば、たくさんの若い女性たちが命を落とす事態が目に見えている。都内にこのような建物が相当数ある現状、“危険な土地”に加えて“危険な建物”も考慮して生活しなければなるまい。


 かつて高度経済成長期の日本では、東京都23区のような交通に便利で繁華街に近い土地や高層マンションに住むことが最高の「贅沢」だった。しかし時代は変わり、首都直下地震など大都市で暮らす上でのリスクが知られるようになり、価値観も変わりつつある。多摩地区のように標高が高く地盤も比較的安定した郊外で、背の低い建物に暮らすことが、これからの時代は最高の贅沢になるかもしれない。


 


参考:「時事ドットコム」、「東京都建設局」、『地名に隠された「東京津波」』(谷川彰英、講談社)、ほか