成瀬巳喜男 演出術 | 昔の日本映画 勉強会

昔の日本映画 勉強会

古い日本映画を知らないので、これから一本一本観て記録してゆこうと思います。その他。

村川英 編 

成瀬巳喜男演出術 
ワイズ出版
 
 
 
 
読む。
 
 
成瀬巳喜男監督の映画に
 
出演した女優、男優のインタビュー集。
 
俳優達の視点で成瀬巳喜男の演出を語る興味深い本。  
 
成瀬映画常連の浦辺粂子さんや中北千枝子さんがこの本には出ておらず大変残念。
 
トップバッターの高峰秀子さん、
 
くち悪いというか はっきり言うというか、予想通りズバズバ言う
 
インタビューした方は、相手が高峰さんだけに相当勉強して挑まれたと思いますが、なんだか読んでてひやひやしたな。
 
 
でも高峰秀子の女優としての凄みというのか、そんなものを感じた。
やはり役者という仕事を私は全くわからず、ただ気楽に観てるだけなので次のような発言を読むとハッとする。
 
例えばテストするたびに芝居が変わっちゃう人がいますよね。そういう人もいるし、私の場合はこれしかないと決めたら、何遍テストしても芝居は同じだし、その数秒も同じ。そういうところまで計算しないと照明は非常に困るんですよ。ライトを持って役者を追うこともありますしね。小さい手持ちのライトで。それなのに、役者があっちこっち向いていちゃ、当てようがないでしょ。だから、テストするたびに役者がアドリブ入れたりして芝居がガチャガチャ変わると照明も一生懸命にならない。照明部の楽しみというものが全くなくなっちょうわけですよ。
 
この発言のあと木下監督の「衝動殺人息子よ」に出演した高峰さんが赤ん坊の足にキスをする、という(ふだんアドリブなどしない高峰が)アドリブをしたという話しが、またすごい次のエピソードにつながる。役者と監督ってすこいなと思った。
 
私はあの映画公開された時、映画館で観たのだが印象的なあの赤ちゃんの足に頬ずりする(と私は記憶していた)シーンは、高峰さんのアドリブであり木下監督のそれを生かした更なる演出のシーンだったのか、となんだか嬉しい気持ちになった。あのシーンは本当に胸をうつところだ。  
 
とにかく私なんて高峰さんって綺麗だな可愛いなと軽い気持ちでふだん観てるから、こんな本読むと背筋がピンとする思いです。
高峰さんだけじゃないけどら、役者さんのよい芝居というのは、職人技というか武道の達人の技というか、そういうものを私はふだん観てるのかもしれないなと、その他の俳優さん達のインタビューも読んでて改めて思った。
 
成瀬監督の奥様や、井出俊郎さんのインタビューも興味深かったね。   
 
飛ばし読みで読んでまして、まだ途中ですが。
 
続気を、読むのが楽しみ。
 
、改めて昨日、成瀬監督と高峰さんの「乱れる」を観る。
やはり電話のシーンはすごい、
たった数秒で主人公が恋に落ちてゆく心持ちを表現して、そして映画を観ているひとをも秘密の恋の共犯者にしてしまう。
いやはやすごいです