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  日本電産の永守社長もM&Aで業績が低迷した会社を立て直す際、掃除から始めるそうだ。

  10数年前にそんなことを耳にして、まずは真似をしてみた。事業所の皆んなが利用する部分を全員で15分程度毎日掃除していく。水回りなどは特に効果がある。

  それぞれの社員の机の中を整理整頓させる。引き出しの一段目が特に重要で、これは事後の様子を写メで報告させたりもした。文房具類は同じものは持たず1つずつにして、余分なものは箱などに一旦戻す。その後、足りないものはその箱から取り出すのだ、

  業績が低迷している時は大概メンテナンスが出来ていないものだ。その無神経さが仕事にも悪影響を及ぼす。サービス業なら特にそうだ。掃除によって錆びついた感覚を元に戻すのだ。

  業績が低迷している組織はどこかしらけている。戦っていないから仲間意識も薄い。皆んながバラバラの方向を向いている。それを掃除というもので、意識統合、行動統合すると、不思議なことに仕事にも好影響がある。

  また、整理整頓が進んでいくと、息を吸うが如く清掃する様になり、場は清潔で凛とした雰囲気になる。すると今まで乱雑であった情報や感情が整ってくるのだ。

  なによりも、戦いの中では人間は行動しているか、悩んでいるかの二つに一つ。悩むことで悩みはどこまでも増植していく。悩みを打ち消す唯一の方法は行動なのだ。

  しかし、業績に直結することなど誰にもわからない。だから、思い立ったらすぐに着手出来る掃除を利用する。

  ベストは神のみぞ知る。人間が出来るのはベターの選択なのだ。

  当時の会社では外国人はいなかったが、今の組織で行ったらどんな効果があるか、すこし興味がある。日本人だけの会社であれば、コストもかからず効果てきめんだ。ぜひ試してもらいたい。


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