夫婦のあり方は家庭ごとに異なるとは思うが、わが家の場合は随分昔に私自身が教育の限界を感じ、それ以降は家畜を棒でツンツンと突くようなマネジメントスタイルに変わった。
例えば、ズボンのポケットの中のハンカチは自分で取り出さない限りは未来永劫そこに留まり続ける。遥か昔にはクローゼットにかける際に確認しないのか?等と口論にもなったが、今では毎朝ポケットから取り出し、妻の顔面に投げつけ、妻が嬉しそうに「モォー」と鳴くのがわが家のルーティンだった。
ところが昨日はズボンを渡す前に妻がポケットのハンカチを取り出したのだ!かける際には取り出さなくても、渡す前にそれを取り出せばハンカチが飛んでくることはない。
その瞬間、私は不覚にも感動にも似た感情が溢れ出た。長年粗相を続けて迷惑をかけてきた牛が「もぉー致しません!」と詫びてきた様な錯覚を覚えた。
私「お、お前、やれば出来るじゃないか!」
牛「へへ(笑)」
・・・しかし、待てよ、20年でやっとこれか!ということは、私が現役の間、お前はもう何も学ばないんだな!
牛はゆっくりと頷いた。
一瞬喜び、そして悲しくなった。人類は太古の時代から気が遠くなる様なわずかな変化、進化を重ねて時代を築き上げてきたのだ。
歴史のそんな偉大さを胸に私は出社した。

人気ブログランキングへ
