練習についていけない日々
新しいチームに移籍してからというもの、
息子は明らかに練習の強度に
ついていけていませんでした。
帰宅後も、表情はどこか沈んでいて、
「今日は全然ダメだった」と
ぼそっと漏らすことが増えていました。
「頑張らなきゃ」
「もっと上手くならないといけない」
そんな思いが積み重なっていく中で、
徐々に自信をなくし、
気持ちの余裕がなくなっていくのが
伝わってきました。
焦りと不安のスパイラル
たまに強度の高い環境に身を置くのは、
いい刺激になります。
でも、それが続くと負担になってしまう。
- 周りとの差に焦る
- できない自分にイライラする
- 余計に空回りしてしまう
できないことばかりが目につくようになり、
もがけばもがくほど、
余裕を失っていきました。
伝えた2つのアドバイス
そんな息子に、父親として伝えたのは、
たった2つのことでした。
1. 頑張りすぎなくてもいい
「今日、できたこと」を数えてみよう。
1つでも新しくできたことがあれば、それで十分。
それを増やすためにチャレンジする。
全部を一度にできるようになる必要はない。
「今日、何か1つできるようになればOK」
そんな感覚でいい。
2. サッカーもゲームも同じ
息子はSwitchのゲームが大好きなので、
その感覚にたとえて話をしました。
レベル1の状態で、いきなりラスボス出てくる設定のゲーム楽しいか?無理ゲーで、クリアできる気がしないだろ?
苦労しながら少しずつレベルを上げて、
ようやくボスを倒せるようになる。
そのプロセスが楽しいんじゃないか?
「サッカーも同じだよ
倒せる敵を倒して、経験値を積んで、
少しずつ強くなればいい」
自主テーマの設定
この話をしてから、練習前の車の中で
「今日の練習で、自分が取り組むテーマを3つ考える」
ことをルーティンにしました。
チーム全体のテーマとは別に、
自分自身の小さな課題に取り組む、
いわば自主テーマです。
たとえば──
- ビルドアップで3人目を使って前進する
- 緊急のサポートをしてボールを保持する
- 相手の裏を取る動きをする
これを達成できたら「1ポイント」。
「今日は何ポイント取れた?」と
練習後に振り返る。
こうすることで
できなかったことではなく、
できたことに意識が向くようになります。
また、ポイントを稼ぐため
チャレンジをするようになります。
そして、家に帰ったら
トレーニングノートにまとめる
変化
このアドバイスをしてから、
息子の練習に向かう姿勢が
明らかに変わってきました。
- 自分なりに課題を持って練習に臨むようになった
- 練習後に、手応えや反省を言葉にできるようになった
- 失敗を恐れるよりもチャレンジするようになった
周りのコーチや保護者の方からも、
「最近、すごく変わったね」
と言われることが増えました。
練習で誰よりもハードワークし、
誰よりも集中し、
誰よりもチャレンジし、
失敗はその場で修正しようとしている。
自分で「楽しさ」を
見つけに行けるようになってきました。
ゲーム感覚で、経験値を積む
うまくいかないときほど、
目の前の課題を小さく分解して、
できたことに目を向ける。
「今の自分に倒せる敵は誰か?」
「次のレベルに上がるには、何を積めば?」
そうやって、
自分の成長をゲームのように楽しめるかどうかが
この年代の選手にとっては
大きな鍵になるのかもしれません。
焦らず、一歩ずつ。
今日もまた、
経験値を1つ積み重ねていけばいい。








