千代ちゃん→阿部小説2
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放課後になりすぐに部活に向かう。見事な青空。雲ひとつとない。
ほんとに部活日和な天気だなあ、と思う。
「今のボール取れないボールじゃないよ!自分の足を信じて走って」
いつものように監督の声が響く。監督の言葉に大きな声で返事をし、ボールに飛びつく。
みんなかっこいいよ。
私は水分補給のためにジャグにスポーツドリンクを作ったり、監督に球渡しをしたり、おにぎりを作る。
最初のうちは、おにぎり作るのに手間がかかったが、この頃はお手のものだ。
「はい、今日はここまで!」
「「「うぃーす」」」
今日もいつものようにみんなヘロヘロだ。
「明日は、私も志賀先生も用事があって、クラブにつけないので部活は休みにします。けど、授業はちゃんと集中して、家に帰ってからも自主練しといてね。」
「まじー、明日練習休みかよー」
田島くんが声を上げる。みんなもちょっと不服そうだ。
私が思うにこんなに練習を楽しみにしている球児はいないんじゃないかと思う。
明日は休みかあ…。
次の日。
「おはよー!」
「千代おはよー!今日は教室来んの早いね!」
「今日は、朝も放課後も練習休みになったの。」
朝教室に入って友達の有希と話す。
「そうそう、昨日放課後に、いろんな子たちと喋ってたんだけど、野球部の人たち結構モテてるよね。」
私はそういう話しをあんまりしたことないからちょっとびっくりした。
しかも、野球部のことでそういう話しは聞いたことがなかった。
「えっとねぇ、人気だったのは、花井くん、栄口くん、巣山くん…」
「あぁ、そのメンバー納得する(笑)花井くんは何たってキャプテンだし、頼れるもんね。栄口くんは、優しいし、巣山くんはお洒落だし」
「あ、阿部くんもだ!」
「え!阿部くんも???」
ちょっとドキッとした。失礼かもしれないけど、阿部くんは意外だった。
「意外?結構阿部くん人気だよ?まあ影で人気ってかんじ。あ、千代もしかして阿部くんのこと…」
「いやいやいや、ありえないから。ていうか、野球部にこれっぽっちもそういう雰囲気ないよ(笑)」
そういうこと言いながら、私は心臓がドキドキしていた。
つづく