当初マッカーサー原案には「日本国憲法に自衛戦争の放棄の条文があった(マッカーサー第2原則)」。

GHQ民生局ケーデイス大佐は「自衛戦争放棄は非現実的であるからマッカーサー原案の自衛戦争放棄の条文を削除した修正案(ケーデイス修正)」を提出し、マッカーサーもそれを承認した。

さらに日本国芦田均憲法改正委員長により

第2項に「前項の目的を達するため」の文言が加筆修正された(芦田修正)。

9条2項

In order to accomplish the aim of the preceding paragraph,

前項の目的を達するため(侵略戦争と国際紛争の武力介入のため)

land, sea, and air forces, as well as other war potential,

will never be maintained.

陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。

➡「自衛の為の戦力は保持する」

 

すなわち日本国憲法第9条は「自衛戦争は放棄せず自衛戦争のための戦力保持も放棄しない」とする点を日本国とGHQとの双方合意確認の上で作成されたものである。

GHQ側は芦田修正の趣旨が「自衛戦争のための戦力保持は放棄しない」であることを認識しており、その証拠に「日本国がディフェンス・フォース(自衛戦力)を持つことは良いことである」とホイットニー局長も発言していた。

➡このことは「図説日本国憲法の誕生/西修著/河出書房新社/1800円+税」

の第99~103頁に分かり易く記述されている。

 

要するに日米合意の上作成された日本国憲法は自衛戦争を放棄しておらず、

また「1928年パリ不戦条約」も「国連憲章51条」も「自衛戦争を認めている」。

 

ここで問題になるのが「集団的自衛権の武力行使」である。

 

「1928年パリ不戦条約」も「日本国憲法」も「集団的自衛権」には直接言及しておらず

「国連憲章51条」のみ「集団的自衛権」に言及している。

 

国連憲章第51条

この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持または回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。

 

とされており「集団的自衛権」に言及している。

この「集団的自衛権」を日本国民はどう考えればよいのだろうか?

 

憲法9条1項

the Japanese people forever renounce

(日本国民は永久に放棄する)

war as a sovereign right of the nation  and

the threat or use of force as means of settling international disputes.

侵略戦争国際紛争の武力介入を)

 

the threat or use of force as means of settling international disputes

国際紛争の武力介入

 

と理解してよいのかどうかである。

 

一説によれば

war as a sovereign right of the nation  and

the threat or use of force as means of settling international disputes.

の全体で「侵略戦争」との解釈もあった。

だがおっちゃんは

 

war」と「the threat or use of force」が

and」で並立していることから

両方で侵略戦争と解釈するのには無理があり

やはり

「侵略戦争」と「国際紛争の武力介入」の2つを並立させていると解釈する以外には考えられない。

 

よって集団的自衛権の武力行使は国際紛争の武力介入に相当するから

集団的自衛権の武力行使は憲法違反である。

 

国連憲章51条は個別自衛権のみならず集団的自衛権をも認めているが

我が日本国は集団的自衛権の武力行使は拒否せざるを得ないこととなる。

 

また2015年7月に衆院で可決された

「安保法案(平和安全法制整備法案)」

は集団的自衛権を認めており

明らかに「違憲」である。

 

という事は今後の安倍自民党がどういう憲法改正論議を展開するのかは不明だが

「安保法案(平和安全法制整備法案)を守るための憲法改正」

を目指すであろう事は間違いない!!

 

本末転倒の極み憲法改正

である。

善良な日本国民としてこれは許してはいけない。

 

今日はここまで、お休みなさい!!

 

              おっちゃんギンジロー

 

 

              太々しいねこモンジロー