いつもながら、ごぶさたしております。
今日は、
松山市にある伊丹十三記念館についてのご紹介をば。
訪れるのはこれで二度目です。
伊丹十三氏は、上京するまでは松山市に住んでいたことから、亡きあと、十数年ほど前に妻のの宮本信子さんが松山に建てられました。
私は去年の12月に行きました。
黒ずくめの建物に入り入場料を払って案内された第一の扉へ進むと、
金属の自動扉が一部ガラス窓になっていて、
伊丹十三氏が笑いかけてくれる。
笑いかけてくる。
この部屋には、伊丹氏が何者だったか?と、持ち物や業績を陳列する十以上のコーナーがありまして。
愛猫家
俳優
脚本家
演出家
エッセイスト
料理人
音楽愛好家
放浪家
好事家
料理人
と、まだえんえん、たくさんのコーナーがありました。
多彩で多趣味。教養も可能性もあった方を。惜しかったですね。
順路に従っていくつかの部屋を回ります。
生い立ちにまつわるもの、
父上 伊丹万作氏ゆかりの年表や戦時中のこと、
を通り抜けると、第三の部屋、特別展示室です。
昔訪ねたときには、映画、お葬式の、別荘ベランダが、がっしりセットされてました。
今回は、料理好きだった伊丹氏の愛用の調理器具やカトラリーの数々、愛読してた料理の本などが展示されてました。
それはもう、たくさん。そして、すべて一流品だろうなあとため息出るようなものばかり。
撮影NGだったのが残念です。
展示室は、中庭を巡るように作られてあって、最後にカフェがありました。
芝生の中庭眺めながら、十三まんじゅうとたんぽぽコーヒーいただいて。それはもう静かで懐かしいようなひととき。
以前来たから懐かしい、というのでなく、外と隔絶された、特別な空間、静かに歓迎されている
という感じの。
同じ愛媛とはいえ、車でハイウェイ利用して一時間かかるのでなければ、しょっちゅう通いたいところです。
建物中央の中庭ですが、
建てられたばかりに来た頃、スタッフの方が教えてくださいました。
「芝生が伸びるとき、まるで人が寝そべってシャンパングラス持ってるような形に、そこだけ芝が伸びなかったんですよ。
あれはきっと〇〇氏。
私も他のスタッフの方たちも、この記念館が建つと聞いて、仕事辞めて、全国から名乗りあげて集まってます」
あの頃は、伊丹十三記念館、明るい神殿みたいな雰囲気がありましたね〜。
新しいスタッフさんにその芝生の人形(ひとがた)のお話したら、誰も知らないみたいで。
なんだか惜しい。
ゆっくりしたかったけれど、次の予定があったので名残惜しく館を出ると、
敷地内に、十三氏の愛車が屋根付きの小屋に展示されてました。十数年前にはなかったものです。